朝鮮半島の動静に便乗するスパム攻撃ニュースを悪用

「盧武鉉前大統領の弟」を名乗ってでっちあげ話をかたるスパムや、「この記事を友人に送る」機能を悪用したスパムが出回っている。

» 2009年06月05日 09時30分 公開
[ITmedia]

 韓国の盧武鉉前大統領の自殺と、北朝鮮の核実験実施のニュースに便乗したスパムメールが出回っている。大手報道機関のURLを引用したり、「この記事を友人に送る」のリンクを悪用する例もあるという。セキュリティ企業の米Symantecがブログで伝えた。

 韓国前大統領自殺のニュースに便乗したスパムメールでは、「盧前大統領の弟」を名乗る手口が出現。「兄が失脚させられる前、わたしはひそかに4500万米ドルをソウルから持ち出し、ある会社に預けた」というでっちあげ話を記載して、興味のある人は電子メールで連絡してほしいと持ち掛けている。

 この狙いはもちろん、実際に使われているアドレスを収集し、今後のスパム送信に利用することだとSymantecは言う。

 また、正規のニュースサイトなどが提供している「この記事を友人に送る」機能を悪用したスパムでは、パーソナルメッセージ欄にスパムコンテンツを書き添えて送りつける例が見つかった。

 一方、北朝鮮の核実験関連ニュースに便乗したスパムは、「North Korea may fpire more missiles: S.Korea」(北朝鮮はさらなるミサイル発射も)、「Report: N. Korea preparing for missile test」(北朝鮮がミサイル実験の準備)といった件名で送信されている。本文のリンクをクリックすると、精力増強剤などの宣伝サイトにつながるという。

 スパマーはあらゆる手を使ってユーザーにメールを開かせたり、リンクをクリックさせたりしようとするが、真の狙いは金目当てで個人情報を収集したり、偽の医薬品などを販売することにあるとSymantecは解説。この手の迷惑メールや身に覚えのないメールは無視するよう呼び掛けている。

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