依然として米国が優勢だが、トップ10に新たにドイツ勢のシステムが2台ランクインした。
世界最速のスーパーコンピュータを決めるTop500ランキングの最新版が6月23日、発表された。1位は引き続きIBMのRoadrunnerだったが、トップ10に新たにドイツ勢がランク入りするなどの変動が見られた。
1位のRoadrunnerは、米国のロスアラモス国立研究所で稼働している。ベンチマークスコアは前回同様1105TFLOPS。2位は前回に続いて、オークリッジ米国立研究所のCray製のJaguarだ。
3位は新顔で、ドイツのForschungszentrum Juelich(FZJ)で稼働しているIBMの「JUGENE」だった。ベンチマークスコアは825.5TFLPOS。FZJのマシンは10位にもランクインしている。Bull製の「JUROPA」で、ベンチマークは274.8TFLPOSだ。トップ10の中で、米国以外のシステムはこの2台だけとなる。
4位はSGIのPleiadesで、前回の3位からランクダウンした。5位には前回4位だったIBMのBlueGene/Lが入っている。
順位 | 開発元 | システム名 | ベンチマークスコア(TFLOPS) | 国 | 納入先 |
---|---|---|---|---|---|
1 | IBM | Roadrunner | 1105 | 米国 | ロスアラモス国立研究所 |
2 | Cray | Jaguar Cray XT5 | 1059 | 米国 | オークリッジ国立研究所 |
3 | IBM | JUGENE | 825.5 | ドイツ | Forschungszentrum Juelich |
4 | SGI | Pleiades - SGI Altix ICE | 487.01 | 米国 | NASAエイムズ研究所 |
5 | IBM | BlueGene/L | 478.2 | 米国 | ローレンス・リバモア国立研究所 |
6 | Cray | Kraken XT5 | 463.3 | 米国 | テネシー大学国立計算機科学研究所 |
7 | IBM | Blue Gene/P | 458.6 | 米国 | アルゴンヌ国立研究所 |
8 | Sun Microsystems | Ranger | 433.2 | 米国 | テキサス大学先端計算センター |
9 | IBM | Blue Gene/P | 415.7 | 米国 | ローレンス・リバモア国立研究所 |
10 | Bull | JUROPA | 274.8 | ドイツ | Forschungszentrum Juelich |
このほか14位にはサウジアラビア王立科学技術大学で使われているIBM BlueGene/Pシステムがランクインし、前回10位に入っていた中国のDawning 5000Aは15位だった。日本の地球シミュレータは22位に入っている。
今回のランキングでは環境問題を考慮に入れ、ワット当たり性能も算出している。その結果、トップだったのはIBMのCellプロセッサ搭載ブレードサーバ「QS22」で、536MFLOPS/ワットだった。全体の平均は150MFLOPS/ワット。
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