マルウェア駆除も含むセキュリティ監視サービス、アンラボが中小企業向けに

韓国のセキュリティ企業のアンラボは、オンサイト対応やマルウェア駆除などを含めたセキュリティ監視サービスを始める。

» 2009年07月07日 15時24分 公開
[ITmedia]

 韓国のセキュリティ企業のAhnLabは7月7日、企業向けセキュリティ監視サービス「アンラボ トータルマネジメントセキュリティサービス」(TMSS)を発表した。中小企業やオンラインゲーム企業、インターネットデータセンターでの利用を見込む。

 TMSSは、ネットワーク監視やマルウェア解析・駆除、セキュリティインシデントが発生した企業でのオンサイト対応などを提供するもの。セキュリティ監視サービスは国内でもセキュリティサービス企業が複数提供しているが、金弘善社長は「マルウェア解析を含めた内容を1社で提供できるのが特徴」と説明した。

 同社では韓国でTMSSを提供済み。現在は約500社の企業が利用し、このうち4割がオンラインゲームサービスを提供する企業だという。TMSSの中小企業向けメニューでは、同社のUTM(統合脅威管理)アプライアンスをレンタルして、UTMでのネットワーク保護の状況を同社のセキュリティ監視センター(SOC)が24時間体制で確認する。

 インシデントが発生した場合は、まず担当者が現地で被害確認や原因調査を行い、マルウェアなどの攻撃が確認されれば、同社のマルウェア分析部門が解析と駆除ツールを開発して提供する。近年はマルウェアの亜種が短時間で拡散する傾向が強まっているといい、金氏はワンストップで対応できる優位性を強調した。

 TMSSでは、同社のアプライアンス以外にもCiscoやJuniper、Check Point、Fortinet、SonicwallなどのUTMやIPS(不正侵入防御)などの製品にも対応するといい、既存のセキュリティ製品を変更することなく、利用できるという。

 参考価格は、同社のUTMアプライアンスを利用した中小企業向けメニューの場合が月額2万4000円程度を予定する。このほか、ユーザーが希望するセキュリティ製品で監視する場合や、既存の製品を利用して監視するなどのメニューも用意。これらの価格は個別対応になる。

 日本法人のアンラボは10月に国内向けのSOCを組織してサービスを強化する予定。また山口一郎社長によれば、Webアプリケーションの保護なども提供し、PCI DSS(クレジットカード業界のセキュリティ基準)への準拠を支援するメニューも検討しているという。

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