日本オラクル、ユーザー視点のWebアプリ監視ツールを提供

日本オラクルは、ユーザー視点からWebアプリケーションの性能を監視する新ツールの提供を開始した。

» 2009年08月05日 18時09分 公開
[ITmedia]

 日本オラクルは8月5日、記者発表会を開催し、ユーザー視点からWebアプリケーションの性能を監視する新ツールの提供を開始したと発表した。Webアプリケーションのユーザーが実際に体験しているWebページの応答時間などの性能を監視するのが特徴。システム側の監視では正常なのに実ユーザーには不具合が生じているといった状況を避けられるようにする。e-コマースサイトの運営企業が同ツールを利用した場合、サイトの表示速度の遅さや在庫切れなどを理由にした販売機会の損失を減らせる。

 製品名は「Oracle Real User Experience Insight」(RUEI)。統合運用管理ツール「Oracle Enterprise Manager」の新コンポーネントとして提供する。RUEIは、監視対象アプリケーションを操作する全ユーザーにとっての応答時間、処理速度、可用性を監視し、特定ユーザーに表示されたエラーメッセージの再現もできる。加えて、KPI/SLAモニタリング、表示エラーページの分析、ボトルネックページの分析、ドメインごとの負荷分析なども実施できるとしている。

 記者会見ではデモも紹介された。e-コマースサイトを運営するA社が、システム運用に当たってのKPIを設定するため、実ユーザーの性能計測をRUEIを利用し実施するというシナリオ。結果から、「在庫切れ」などのエラーメッセージの表示によって販売機会を損失していることが判明した。対応策として「○月○日に入荷予定」という表示に変更したとしている。また、「ページが見つからないエラー(HTTP404エラー)」が発生していたため、システム側の運用監視ツールを使った詳細な分析を担当者に指示した。

 日本オラクルは、RUEIをユーザー側の性能監視を目的とする一方で、CPUやメモリの状態、サーバログ、ポート監視を実施するシステム側の監視ツールは「Oracle Service Level Management Pack」として製品展開している。

 価格は1プロセッサ当たり940万2200円。対応プラットフォームは64-bit Intel dual-CPU、dual-core Pentiumプロセッサ、Oracle Enterprise Linux 5、Redhat Enterprise Linux5としている。

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