“だれがやっても面白い”ルールを提示し、そこで読者に遊んでもらう。これがデイリーポータルZのWebマスター 林さんが考える「コンテンツ」なのでした。
こんにちは。有馬あきこです。
ブログやSNS、ましてやTwitterがはやる昨今、「Webマスター」という呼び名は、あまり一般的ではないかもしれない。でもわたしにとって、「この人こそザ・Webマスター! しかも伝説の! そして現役!」といえる方が、1人いるのです。
その方は「@nifty デイリーポータルZ(DPZ)」のWebマスターとして活躍し、また個人では「Webやぎの目」というサイトを運営しています。そう、今回お会いしたのは、林雄司さんです。
――そもそも知り合ったきっかけは?
林 「東京トイレマップ」をやっていた頃ですよね(注:1996年頃)。あのころ“ホームページ”を作っている人って、数人くらいしかいなかったような。
有馬 さすがにそれはない(笑)
林 当時、有馬さんも「akiko brand」というサイトを持っていて、「個人サイトをやってる珍しい人」という連帯感があった。まあ、直接会う前から、勝手に親近感を持っていたわけです。
有馬 戦友、というか。直接会ったのは、大阪でのWebやぎの目イベントが初めてですよね。
――どのようなイベント?
林 まあ、ぐだぐだしたイベントで。適当に面白い写真をみつくろって、参加者にスライドで見せる、みたいな。あの頃はまだ、決まったテーマとかなかった。
――説明を伺っても、よく分からないのですが(汗)
有馬 ゲストに、“まぐまぐ”を立ち上げた深水さんを呼んで、林さんと深水さんのトークがあって、“林セレクトのおもしろスライド”と、深水さんが“ウィークリーまぐまぐ(まぐまぐが発行するメルマガ。通称うぃまぐ)”でボツにしたような写真のスライドを見せて、あとはみんな飲む、みたいな。
林 そう、そんな感じです。
有馬 わたし、会場限定のTシャツを、着る用と保存用で2着買って、まだ未開封で持ってますよ! ちなみに“限定おりたたみ傘”は、売り切れで買えなかった。その後、わたしが参加したやぎの目イベントでは、テーマが決まっていることが多かったですね。真夏なのに厚着をして、冷房をかけて、ゆく年来る年(のビデオ)を見るとか。
林 なんか恥ずかしいなあ(笑)。いいにおいの物を持ち寄って嗅ぐとか、みんなでピエロの鼻を付けるとか、最近はそんな感じでテーマを決めています。その流れで、今にいたるという感じです。でも、あの頃やってたイベントと、今やってるイベントは、自分の中では位置付けが変わってきました。いまはDPZがメインだから、イラスト書いてTシャツ作ったりとか、しないし。
有馬 でも“今日のZ君”のイラスト、微妙に更新してますよね?
林 そう言われると、変わってないですね(笑)。
――寝てる人とか、見つかってからまれたりしたことはなかったのですか?
林 それは全然ないですね。
――みんな、おとなしく撮られてくれる?
林 まあ、寝てますから。一応「大丈夫かな?」と、ちょっとは見たりしますけど。
――例えばDPZでやっていた「知らない人の結婚式に混ざる」とか、モメそうな気がします。
林 あー、あれは怒られました(笑)。
――会社から?
林 いえ、一般の方から。「ひどい!」みたいな。
有馬 本人から怒られたんじゃないんですか?
林 実はあれ、“知り合いの知り合い”くらいなんですよ。だからまあ、大丈夫だった。
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