Google、自社のWebアプリ作成ツール「Closure」をオープンに

Googleが、GmailやGoogle Docsの開発に使っているJavaScriptコンパイラやテンプレート、ライブラリをオープンソースとして公開した。

» 2009年11月06日 15時17分 公開
[ITmedia]

 米Googleは11月5日、Gmailなどの自社アプリ開発に使っているJavaScriptツール「Closure Tools」をGoogle Code Labsでオープンソースとして公開したと発表した。

 Closureは、「Closure Compiler」「Closure Inspector」「Closure Livrary」「Closure Templates」で構成されている。Closure CompilerはJavaScriptで書いたWebアプリケーションのコードを最適化し、無駄を省いて高速・高性能化させるコンパイルツール。Firefoxの機能拡張として提供されるClosure Inspectorとともに使うことで、コードのデバッグがより簡単になるという。Closure Libraryは、Webブラウザを問わず再利用可能なユーザーインタフェースウィジェットやコントロール、DOM、サーバとの通信、アニメーション、データ構築、テスト、リッチテキスト編集などのモジュールのライブラリ。JavaScriptにはSTLやJDKのような標準クラスライブラリがないが、Closure Libraryがその代わりになるとしている。Closure Templatesは従来のページ全体のための大きなテンプレートではなく、ユーザーインタフェース単位の小さなコンポーネントの集合になっている。JavaScriptとJavaの両方に実装できるため、サーバとクライアントで同じテンプレートを使える。

 Closureの各ツールはいずれも同社の「20%の自由時間」を利用して開発されたものだが、現在ではGoogleの多数のWebアプリケーションを支えるJavaScriptインフラの主要な部分を担っているという。

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