古川宇宙飛行士が被災地へメッセージ JAXA

現在、米国・ヒューストンで訓練中の古川宇宙飛行士が東北地方太平洋沖地震の被災者に向けてメッセージを送った。

» 2011年03月18日 15時47分 公開
[伏見学,ITmedia]

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月18日、東北地方太平洋沖地震で被災した人たちに向けた、古川宇宙飛行士のメッセージを公開した。

 内容は以下の通り。


 こんにちは、JAXA宇宙飛行士の古川聡です。

 今回の大地震の発生に関しては、テレビ、新聞、社内の情報等で知り、大きな衝撃を受け、言葉を失っております。被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。

 私と東北地方との関係を申し上げますと、以前、仙台市で講演させていただいたことがあります。また2010年の1月には仙台でのタウンミーティングに参加させていただきました。皆様の心がとても温かく、とても魅力的な街だという印象があります。

 また私が高校のころ、仙台から三陸海岸にかけて友人たちと旅行した思い出があります。とても美しいエリアだったという思い出があります。その領域の方々が被災してしまったことに、心が痛みます。

 今年2011年6月から私は国際宇宙ステーションに5カ月半ほど滞在する予定です。その中で、東北大学の高橋教授の植物実験を担当させていただく予定です。その実験を通しまして科学に貢献することが、東北地方の皆様、そして日本の皆様に対して私ができる任務の一つかと考えてます。

 現在私が訓練を続けているヒューストン市の地元の新聞には、「Quake doesn’t damage Japanese selflessness」 (地震は日本人の無私の心までは傷つけられない)というタイトルの記事が載りました。混乱の中でも、救急隊員の方に対する感謝や自分の事より他人のことを思いやる精神の高さを称えています。また日本人に身についている規律や冷静さということは、困難な状況の中でも維持されていると称えています。

 また、地震発生後、NASAはじめ国際パートナーの方々から、心配や励ましの言葉をたくさんいただいています。世界中の人が応援しています、ということを、皆様にお届けしたいと思います。僭越ながら、励みにしていただければと、心から願っております。

 ヒューストンでも義援金を集める話などが出てきています。一人一人が出来ることを行い、支援になるよう、みんなで力を合わせていければと考えています。

がんばれ日本!


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