クライアント仮想化市場、東日本大震災で需要増の見込み

IDC Japanが発表した法人向けクライアント仮想化市場の分析調査では、震災を契機に市場の急拡大が見込まれるという。

» 2011年04月26日 12時28分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 調査会社のIDC Japanは4月26日、2010年7〜12月の実績調査を基に分析した国内クライアント仮想化ソリューション市場の規模予測を発表した。2010年の市場規模は前年比45.7%増の1892億円で、2011年は震災の影響から同14.1%増の2158億円を見込む。

 同社によると、2011年の予測は震災前から下方修正したものの、2012年以降は事業継続性や災害対策が全国の企業で最優先課題の1つに挙げられるようになり、市場規模が2012年に前年比69.6%増、2015年に同20.2%増の8425億円に拡大すると予想している。2010〜2015年の年間平均成長率は34.8%。

 また、2010年の法人向けクライアント端末における仮想化率は13.5%で、2011年には15.7%、2015年には37.0%になるという。クライアント仮想化ソフトウェアの市場は2010年の出荷ライセンス数が前年比31.0%増の74万ライセンスだった。2011年は震災の影響で同14.3%増の84万ライセンスにとどまる見込みだが、2012年には回復して同75.8%増、2015年には同17.8%増の271万ライセンスになると予想する。

 クライアント仮想化ソフトウェア市場の2010〜2015年の年間平均成長率は29.7%を見込む。特にデスクトップ仮想化では63.5%の成長率が予想され、2015年には113万ライセンス、クライアント仮想化全体の41.8%を占めるようになるという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ