日本IBMが発表したビッグデータの分析システムは、証券アルゴリズムの稼働検証で1秒当たり平均6万から7万件を処理したという。
日本IBMは5月23日、構造化の有無にかかわらず大量のデータ(ビッグデータ)を分析できる「IBM InfoSphere BigInsights Enterprise Edition V1.1(以下、BigInsights)」および、ビッグデータをリアルタイムに分析する「IBM InfoSphere Streams V2.0(以下、InfoSphere Streams)」を発表した。
BigInsightsは、Hadoopをベースとし、商用ソフトウェアとして管理面の機能を強化したもの。大規模なクラスタ環境を構成・運用するための統合インストーラーや管理コンソール、データウェアハウスと連携できるデータ統合機能などを備える。
InfoSphere Streamsは金融・証券業におけるトレーディングなど、データを蓄積せずにリアルタイムで処理する業務に向いたミドルウェア。日本IBMによると、従来比3.5倍の速度で分析でき、東芝ソリューションが実施した証券業のアルゴリズムトレーディングの稼働検証では、1秒当たり平均6万から7万件を処理したという。
価格はBigInsightsが285万円から、InfoSphere Streamsが464万円からとなる(どちらも税別)。
Open Middleware実践講座:「大量データ」活用に向けた技術の選択基準は
増加する「大量データ」活用に向けて:Hadoopを本当に使いこなすための現実解
伴大作の木漏れ日:「Lindacloud」はクラウドコンピューティングの新たな主役
クラウド界の「パンダ」になる?:普通のサーバに価値あるソフトを組み込む――Lindacloud
Informatica World 2010 Report:“Beyond Boundaries” ビジネスの限界を突破する「データ中心型企業」の実現Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.