PayPal、Googleが電子決済関連の企業秘密を悪用したとして提訴

PayPalは、「Google Wallet」の記者発表でデモを行った元PayPal幹部のGoogle社員2人が、PayPalの電子決済とPOS技術に関する情報を不当に利用したとしている。

» 2011年05月27日 11時59分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米eBay傘下のPayPalは5月26日(現地時間)、米Googleが同社のモバイル決済技術に関連する企業秘密を不正に利用したとして、サンタクララのカリフォルニア高等裁判所に提訴したと発表した。

 訴状(PDF)によると、元PayPalの幹部で、現在GoogleでVP of Payments(決済担当副社長)を務めるオサマ・ベディエール氏がPayPalの企業秘密をGoogleおよび主要な小売業者に不当に開示したという。また、ベディエール氏より前にGoogle入りした同じく元PayPal幹部で、現在GoogleでVP of Commerce(商取引担当副社長)のステファニー・ティレニウス氏は、ベディエール氏を引き抜いたことでeBayとの契約に違反したとしている。

 Googleは同日、NFC(Near Field Communication)利用のモバイル決済サービス「Google Wallet」を発表した。ベディエール氏とティレニウス氏は、ニューヨークで開催された発表イベントでGoogle Walletについてのデモを行った。

 paypal Google Walletについて説明するベディエール氏(左)とティレニウス氏

 9400万のアクティブアカウントを擁するオンライン決済大手であるPayPalは、2006年からモバイル決済技術の開発に取り組んでおり、現在パートナー企業とモバイル決済およびPOS技術のトライアルを実施しているという。

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