三菱東京UFJ、海外支店にデスクトップ仮想化ソリューションを導入

「Citrix XenDesktop」を中核としたデスクトップ仮想化ソリューションを三菱東京UFJ銀行が採用。海外支店の勘定系システムに順次導入していく。

» 2011年07月26日 14時37分 公開
[伏見学,ITmedia]

 三菱東京UFJ銀行は海外支店の勘定系システムにデスクトップ仮想化ソリューションを導入し、運用の効率化を図る。システムを提供したシトリックス・システムズが7月26日に発表した。

OVS 海外拠点業務展開における仮想デスクトップシステム構成図 OVS 海外拠点業務展開における仮想デスクトップシステム構成図

 三菱東京UFJ銀行が採用したのは、「Citrix XenDesktop」を中核としたデスクトップ仮想化ソリューション。同社の海外支店向け勘定系システム「オーバー・シーズ・システム(OVS)」に導入し、既にシンガポール支店で稼働を開始している。今後、シドニーやバンコクなどアジア太平洋地域で1000台、ロンドンやパリなど欧州10カ国の支店で1000台の本番稼働を予定している。XenDesktopの導入により、クライアント端末環境のOSのイメージと実行環境を日本のデータセンターで集中管理することで、プログラムの改修やパッチの適用、支店側クライアント端末のリソース管理などの負荷を軽減する。加えて、セキュリティ対策やウイルス対策を一括して行えるため、より高い安全性を確保できるようになったという。

 OVSは、2003年から欧州の各支店において、預金、ローン、外国為替、市場性取引、送金などの銀行業務を行う勘定系と、顧客情報や収益管理など経営情報を扱う情報系および電子帳票システムとして構築された。クライアント端末は各支店で運用・保守が行われてきたが、営業日にシステムを停止することができないため、土曜日、日曜日に支店ごと計1000台のクライアント端末を一括更新する必要があった。また、クライアント端末に関して、各支店でのOAアプリケーションのバージョンアップに自由度はなく、支店ごとに異なるセキュリティ対策を実施していたため、ITガバナンスの面で課題を抱えていた。

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