クライアント仮想化の投資対効果は3年で300%超――IDC調査

クライアント仮想化製品を使えば、投資に対して3年間で3倍以上の効果が得られ、およそ1年1カ月で投資コストを回収できるという。

» 2012年04月11日 21時17分 公開
[本宮学,ITmedia]

 クライアント仮想化製品を使えば、投資に対して3年間で3倍以上の効果が得られ、およそ1年1カ月で投資コストを回収できる――。IT調査会社のIDC Japanは4月11日、このような調査・分析結果を発表した。

photo 国内クライアント仮想化製品全体 ROI分析データ(出典:IDC Japan)

 2011年にクライアント仮想化導入実績がある企業のIT管理者957人を対象にWebで行われたこの調査の結果、クライアント仮想化製品の平均ROI(投資対効果)は325.2%、投資の回収期間は13.3カ月だった。

 製品カテゴリ別のROIは「プレゼンテーション仮想化」が378.5%と最も高く、次いで「アプリケーション仮想化」(376.3%)だった。このほか「イメージストリーミング」が323.6%、「ブレードPC」が339.9%、「その他のクライアント仮想化」が327.8%だった。最もROIが低かったのは「デスクトップ仮想化」(315.2%)だった。

 クライアント仮想化に対する1人当たりの初期投資額は25万7837円、ベネフィット(リターン)は67万6870円だった。エンドユーザーが勤務時間内にクライアント仮想化製品を使用する時間の割合は52.0%と、1日8時間勤務と想定すれば約4時間に達する結果だったという。また、クライアント仮想化製品の導入によるベネフィットの改善率の平均値はエンドユーザーが26.8%、IT管理者/ITスタッフが28.5%、企業全体で19.3%だった。

 同調査におけるROIは、NPV(1人当たりのベネフィットの3年分の総額から1人当たりの総投資額を引いた額)を、1人当たりの総投資額で割って算出した。総投資額とは、初期投資額に3年分の投資額を足した額。

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