パスワード設定やスマホのセキュリティの現状は? IPAが調査

IPAは11回目となる「情報セキュリティの脅威に対する意識調査」を実施。パスワードの設定や管理、スマートフォンのセキュリティ対策が十分に進んでいない実態が分かったという。

» 2012年12月11日 18時31分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構(IPA)は12月11日、「2012年度 情報セキュリティの脅威に対する意識調査」の報告書を公開した。情報セキュリティ対策の基本が浸透しておらず、特に若年世代やPC初心者では低い傾向にあることが分かったという。

 この調査は、2005年度から実施しているもので今回は11回目。15歳以上のPCインターネット利用者の男女5000人を対象にWebによるアンケートを行っている。

 まずパスワードについては、52.9%が「PCのログインパスワードを設定している」と回答した。設定方法では「誕生日などの推測されやすいものを避けて設定」が48.5%、「わかりにくい文字列を設定」が43.3%。「サービス毎に異なるパスワードを設定している」(22.2%)や「パスワードを定期的に変更している」(14.9%)などきめ細かく設定している回答者は少ない状況だった。

 またスマートフォン利用は、約8割が何らかのセキュリティ対策を実施していると回答。実施内容は、「OSのアップデート」が58.1%、「信頼できる場所からアプリをインストールする」が53.5%と半数を超えたが、「セキュリティソフトの導入」(36.2%)や「アプリをインストールする前にアクセス許可を確認する」(26.8%)などのウイルス感染を防止する対策の実施率は低い結果になった。

 危険性があるという7つの行為に対する認識では、「セキュリティパッチを適用しないで使い続けること」が約8割を占めたものの、これを実施しているのは約6割に留まった。実施しない理由の最多は「方法が分からない」だった。

 調査では10代の若年層やPC初心者における情報セキュリティ対策の実施率や意識がその他の層よりも全体的に低い傾向にあったといい、IPAは「若年層や初心者に対する教育が重要であり、セキュリティに対する意識向上が求められる」としている。

情報セキュリティに関する問題意識(出典:IPA)

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