FacebookやTwitterに続き、Appleもマルウェア感染の被害に遭っていたことが分かった。
米国のメディアやネット企業を狙ったサイバー攻撃が相次ぐ中で、米Appleも社内のMacがマルウェアに感染する被害に遭っていたことが分かった。メディア各社が2月19日付で伝えた。
IT情報サイトAllThingsDなどの各社にAppleが寄せた声明によると、Webブラウザ用のJavaプラグインの脆弱性を悪用したマルウェアが、Apple社内の「少数の」Macに感染していたことが判明。同社は感染したシステムをネットワークから隔離した。情報が流出した形跡はないとしている。
問題のマルウェアはApple以外にも複数の企業に対する攻撃に使われているもので、ソフトウェア開発者向けのWebサイトを通じて流通しているという。
これに先立ち米Facebookも、1月にJavaの脆弱性を突いたゼロデイ攻撃の被害に遭い、従業員のPCがマルウェアに感染したことを明らかにしていた。このマルウェアも、Facebook従業員がアクセスしたサードパーティー開発者のWebサイトが感染源だった。
また、Twitterも2月1日、同社のユーザー情報を狙った不正アクセスを検出したと発表。1件については進行中の攻撃を発見して直ちに対処したが、ユーザー約25万人のユーザー名やアドレス、セッショントークン、暗号化されたパスワードなどの情報が流出した恐れがあるとして、これらユーザーのパスワードをリセットする措置を取った。
Javaは、OSを問わないマルチプラットフォーム対応の特性を利用して、WindowsとMacの両方を狙った攻撃に利用されている。Macの場合、OS X LionからはJavaをインストールせずに出荷されるようになり、追加的なセキュリティ対策として、35日以上使われなかったJavaを自動的に無効化する措置も導入した。
Appleは今回の攻撃発覚を受けて19日、Javaマルウェア削除ツールの更新版をリリースし、今回のマルウェアを検出・削除できるようにしたと発表している。
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