千趣会、Teradataによるビッグデータ分析基盤を採用導入事例

千趣会は、データウェアハウス用アプライアンスの「Teradata 2700」とビッグデータ分析の「Teradata Aster」を導入した。

» 2013年07月09日 17時12分 公開
[ITmedia]

 通信販売大手の千趣会は、日本テラデータのデータウェアハウス用アプライアンスモデルの最新機種「Teradata Data Warehouse Appliance 2700」と、ビッグデータ分析プラットフォーム「Teradata Aster Big Analytics Appliance」を導入した。日本テラデータが7月9日、発表した。

 千趣会では1995年にTeradata製品を導入し、グループ会社を含む2000人近い従業員が顧客管理やカタログ発行、商品管理などに活用してきたという。しかし、データ量の増加や分析内容の複雑化が進み、パフォーマンスの低下やディスク容量不足といった課題が発生していた。

 高度な分析を行う専門部署からは、カタログ販売、ネット通販およびコールセンターなど複数のチャネルで発生するデータを統合して、顧客行動をきめ細かく把握する新しい分析方法に対応できるシステムの要求があった。そこで従来システムの更改時期に合わせて、パフォーマンスの向上、ディスク容量の大幅な増加を図り、多構造化データへの対応も可能な分析環境を新たに構築することを決めたという。

 Teradataの継続採用で千趣会は、「Teradata Unified Data Architecture」による将来的に分析対象を拡張していけるアーキテクチャの可能性と、海外での先進的なノウハウに基づいたビッグデータ活用支援サービスも評価したという。

 新システムは、ビッグデータ活用を推進する新しい情報分析基盤として9月(Teradata Asterは12月)に稼働する予定。Teradata Asterで通販サイトのWebログやメールマガジンへの反応などを分析し、その結果をTeradata 2700にも取り込んで顧客情報や購買履歴などと一緒に活用する。顧客行動予測では従来の購買に基づいた実需ベースの予測から、Webサイトの閲覧履歴も利用した精度の高い予測へと進化させていく。

 このほか、送付するカタログの種類や時期を顧客ニーズに合わせてきめ細かく管理し、さらなるサービス向上とコスト削減を図る。Teradata Asterに搭載されている関数群「Aster SQL-MapReduce」を利用することで、複雑なプログラムの開発をせずに、SQLの知識だけでデータベース内部でさまざまな多構造化データ分析を行えることを見込んでいる。

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