4〜6月の国内PC出荷は前年比12.5%減、家庭市場は5四半期連続の前年割れ――IDC

IDC Japanは、日本国内におけるクライアントPC市場出荷実績値を発表した。

» 2013年08月13日 16時40分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは8月13日、国内のクライアントPC市場出荷実績値を発表した。これによると、2013年第2四半期(4〜6月)の出荷台数は、ビジネス市場が前年同期比7.2%増の191万台、家庭市場が同29.4%減の146万台、合計で同12.5%減の337万台となっている。

 家庭市場のPC出荷台数は、5四半期連続で前年同期比を下回った。ベンダーの中には比較的利益を確保しやすいビジネス市場モデルに販売促進活動の比重を置く傾向があり、さらに、円安対応の価格設定を行った新モデルへの切り替えのため旧モデルの出荷を抑える施策をとるベンダーもあったことが影響したという。一方、ビジネス市場は6四半期連続で前年同期比を上回り、企業の業績が回復基調にあることから堅調な需要に支えられてプラス成長を維持している。

 ベンダー上位5社の動向は、NECレノボグループが家庭市場で前年同期比25.3%減、ビジネス市場では同4.9%増となり、全体で10.1%減となった。富士通は家庭市場で前年同期比26.4%減、ビジネス市場も同0.7%減となり、全体では12.4%減。東芝は家庭市場で前年同期比24.9%減、ビジネス市場では同0.3%減となり、全体では16.3%減となった。

 一方、デルは家庭市場で前年同期比2.7%増、ビジネス市場は同25.2%増で、全体では20.4%増だった。上位5社の中で、唯一家庭/ビジネス市場ともに前年同期比増となり、全体としても唯一の2けた成長を達成した。HPは、家庭市場で前年同期比44.8%減と前期に続き大きく出荷減となったが、ビジネス市場では同19.2%増と好調で、全体では5.3%増と出荷増につながっている。

 PC,携帯端末&クライアントソリューション リサーチマネジャーの敷田康氏は、「企業の業績回復に裏付けられたビジネス市場の需要増に期待し、今後もしばらくベンダーの販売促進活動がビジネス市場に傾いていくことが予想される。家庭市場では家電量販店が白物家電の需要の好調から情報機器製品などの仕入れ余地が出てくる可能性はあり、今夏以降では家庭市場に強いベンダーを中心に出荷増を図る動きも出てくる」とコメントしている。

2013年第2四半期 国内クライアントPC出荷台数 トップ5ベンダーシェア、対前年成長率(実績値)、出典:IDC Japan

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