日立がコンテナ型DCのラインアップ強化、国内とASEAN市場向けに展開

日立がコンテナ型DCのラインアップ強化、国内とASEAN市場向けに展開

» 2013年10月24日 18時06分 公開
[ITmedia]

 日立製作所と日立システムズは10月24日、コンテナ型データセンターのラインアップ強化を発表した。国内市場向けに公道で運搬可能なモデルとしては最大級の2つタイプを追加し、ASEAN市場向けにはISO規格に準拠した可搬型の新モデルを開発した。10月25日に発売する。

 国内市場向けモデルは、幅3メートル・長さ約9メートル(30フィート)の「可搬型シングルタイプ」と、幅約2.4メートル・長さ約12メートル(40フィート)のコンテナ2本を現地で連結する「可搬型ダブルタイプ」となる。

 両社では情報通信研究機構(NICT)のビッグデータ利活用研究開発基盤用のコンテナ型データセンターとして提案し、採用された。NICTではスマートICTサービスの実証を大規模広域で行うセンシング・ネットワーキング・コンピューティング設備のテストベッドシステムを整備し、同時にM2Mセンサーネットワークから生成される膨大な非構造化データの蓄積と高度な分析の研究開発のために大規模コンピューティング拠点としてコンテナ型データセンターとして利用する計画。2014年2月に設備が完成する予定だという。

 国内市場向け新モデルは、可搬型としては国内最大級であり、局所空調機を用いる高効率・高密度対応の空調設計技術を採用したことで、優れた省電力性とスペースの効率的な利用を実現した。

 ASEAN市場向けモデルは、日立グループ初の海外市場対応の「コンテナ型データセンター」として、ISO規格に準拠した幅約2.4メートル・長さ約12メートルの「ASEAN向け(40ft)タイプ」を開発。現地の販売パートナーを通じて、まずタイから販売を開始し、販売対象国を順次拡大する。タイ内の製造拠点から直接ASEAN地域の各国に設置可能で、企業などのグローバル展開を支援するという。ASEAN地域の各国の電力規格に合わせた給電設備の準備が可能としている。

 日立グループでは今回のラインアップの強化により、事業継続性計画の強化やグローバルでの新規事業の立ち上げにおいてデータセンターの短期間、低コストでの構築を求める顧客ニーズに対応する。

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