縮小続くハードウェアのサポート市場、ソフトウェアのサポートは堅調に

IDC Japanによると、ITハードウェア製品のサポートサービス市場は製品分野を問わず縮小していくが、ソフトウェアサポート市場は堅調に成長していくという。

» 2013年12月09日 16時44分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは12月9日、国内製品別サポートサービス市場予測を発表した。これによるとITハードウェア製品のサポートサービス市場は製品分野を問わず縮小していくものの、ソフトウェアサポート市場はサポート対象であるソフトウェア市場が今後も拡大するため、低率ながらも堅調に成長していくものと予測されている。

 国内IT市場は、国内経済の低成長、製品価格の低下、パブリッククラウドやデータセンターサービスなど利用型ソリューションの拡大といった構造変化などにより、2017年までほぼ横ばいで推移する。特にハードウェア製品は、サーバ、ネットワーク機器を中心にマイナス成長となる見込みだ。

 ハードウェア製品そのものの市場の縮小に加え、製品販売先のエンドユーザー企業からデータセンターなどの事業者へのシフトといった影響から、国内ハードウェアサポート市場の2012〜2017年の年間平均成長率はマイナス4.8%で推移するとIDCは予測している。この結果、2012年には3965億円であった支出額規模は、2017年には3100億円にまで低下する。製品分野別にみると、メインフレームやRISC/IA64サーバ向けのサポートサービスが年間平均成長率で10%を超すペースで縮小するものの、x86サーバ、ストレージ、ネットワーク機器などは比較的小さな縮小幅になるとみられる。

国内サポートサービス市場 支出額予測(2011年〜2017年)、出典:IDC Japan

 一方、ソフトウェアサポート市場は、ソフトウェア市場の拡大に伴ってプラス成長になると見込まれている。国内ソフトウェアサポートサービス市場は2012年から2017年にかけて年間平均成長率1.7%で推移し、2017年の同市場規模は4907億円になる。ソフトウェアサポート市場も、ハードウェアサポート市場同様、製品の販売先変化に見舞われるものの、それ以上に製品市場の拡大が見込まれるためプラス成長となり、特にアプリケーション開発/デプロイメントソフトウェアに向けたサポートサービスが高い成長を遂げるものとみられている。

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