救難飛行艇を手掛ける新明和工業、航空機開発に新情報管理システムを導入導入事例

新明和工業は富士通のPDMソリューションを導入して、航空機設計部品表統合システムを構築した。

» 2014年09月08日 17時34分 公開
[ITmedia]

 国内で唯一の救難飛行艇など国内防衛・民間航空機の多種多様なコンポーネントの開発・製造を手掛ける新明和工業が、航空機設計部品表統合システム構築した。これを支援した富士通が9月8日に発表した。

航空機設計部品表統合システム概要(出典:富士通)

 航空機メーカーは、数百万点におよぶ部品表データを交換履歴も含め保管することが義務付けられているという。新明和工業では一部を除いて航空機別の設計部品表データや業務プロセスの多くを紙ベースで管理していた。そのため、過去データの検索など設計部品表のデータの有効活用に課題を抱えていたという。また、設計部品データを生産技術部門で管理する製造部品表システムと連携させるために、その作業を手入力していた。作業効率化の面で課題があった。

 同社はこうした課題を解決するために、富士通のProduct Data Management(PDM)ソリューション製品「PLEMIA」を活用した。PLEMIAは大手製造業を中心に約240社への導入実績があり、最小限のアドオン開発で、機種ごとに異なる構造の部品表データを航空機業界特有の号機ごとの詳細な形態管理に対応させることできる。汎用的なデータの取込機能を利用してあらゆる機種情報が取り込めるため、将来の機種増加にも柔軟に対応できることなどを同社は評価している。

 PLEMIAの採用により、新システムは導入時のカスタマイズを最小限に抑えられ、短期間、低コストで構築された。自社で設計した部品や顧客からの部品データなど多くの機種で設計部品表の電子化、一元管理、設計業務でのデータの有効活用や製造工程へのシームレスなデータ連携が実現され、担当者の負荷軽減と作業精度の大幅な向上につながったという。

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