日立、SaaS事業のための月額課金型共通基盤「SaaSビジネス基盤サービス」開始ユーザー企業のSaaSの立ち上げや運用を支援

日立製作所が、SaaS事業の迅速な構築を支援する統合ソリューション「SaaSビジネス基盤サービス」の販売をはじめる。事業立ち上げと運営における基本機能をまとめて提供し、導入社がアプリケーションの企画開発など本来の業務に集中できるよう支援するサービスとなる。

» 2014年10月27日 19時57分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は10月27日、SaaS環境の迅速な構築を支援する統合サービス「SaaSビジネス基盤サービス」を開始すると発表。2014年10月29日より販売をはじめる。

photo 既存データセンターを利用する場合のサービス概要図

 SaaSビジネス基盤サービスは、SaaS事業者やアプリケーション開発ベンダー、企業の情報システム部門などを対象に、SaaS環境の立ち上げや運用の際に必要となる共通機能を一貫して提供するもの。システム基盤から、ユーザー認証や課金管理機能、ヘルプデスク、運用代行などのBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスまで、SaaS事業の実施において共通して必要とする機能を月額課金のサブスクプリクションスタイルで利用できるようにする。導入社がアプリケーションの企画開発や機能改善など本来の業務へ集中できるよう、開発期間の短縮や運用の負荷軽減の機能を提供するのが狙いだ。

 日立製作所は、国内外で約5万5000社が利用するSaaS型ビジネスメディアサービス「TWX-21」の構築と運用で培ったノウハウをもとにした「TWX-21 SaaS事業支援サービス」を提供している。SaaSビジネス基盤サービスは、このサービスをベースにユーザー管理やアプリケーション監視などの各種機能を強化し、利用ログや問い合わせ履歴の解析サービスなども追加した。

 中でも「認証・ユーザー管理機能」は、システムログイン時に複数アプリケーション間のシングルサインオンを実現するSAML認証や、利用ユーザーを制限できるIPアドレス制限機能などを容易に設定できる。

 このほかの機能は以下の通り。

  • アプリケーション運用ナビゲーション機能:従来のアプリケーションの障害・予兆監視機能に加え、サービス稼働状況を示す性能やログなどのデータを収集・分析し、関連付けを自動的に行う
  • アプリケーション運用ナビゲーション機能:アプリケーション利用ログやヘルプデスクへの問合せ履歴、購買実績などの業務データを収集・保管して、データ解析する
  • SaaS対応ログ解析:アプリケーション利用ログやヘルプデスクへの問合せ履歴、購買実績などの業務データを収集・保管して、データ解析する
  • カスタマイザブルデータ交換:エンドユーザーごとに異なるデータ送受信プロトコルやデータフォーマットなどの設定変更を実行する

 既存データセンターの有効活用も可能。また、日本語、英語、中国語、タイ語と多言語に対応するヘルプデスクのほか、問い合わせログや操作ログの定期的な解析によるユーザーの利用パターンを改善する提案や、システムオペレーションを代行するBPOサービスも提供する。

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