中学生にビッグデータ分析のノウハウを――日本IBMらが育成プログラム

日本IBMと企業教育研究会は、ビッグデータ活用に必要なデータサイエンティスト育成のため、中学生を対象とする授業プログラムを共同開発した。

» 2014年11月11日 16時42分 公開
[ITmedia]

 日本IBMと特定非営利活動法人の企業教育研究会は11月11日、データ分析に関する中学生向けの授業プログラムを共同開発したと発表した。

 このプログラムは未来のデータサイエンティスト育成を目的に、中学生が数学や統計的な手法を身近に感じながら活用できるよう「未来の学校における選挙予測」を題材としたプログラムになっている。

 プログラムのシナリオは、生徒が「西暦2200年の巨大な学園の新聞部の生徒」という立場になり、新聞部部長から与えられる選挙予測報道に関するミッションに向かわせるというもの。全校生徒は3万5000人という設定で、3人の候補者が学内の選挙戦を戦う。時間の経過に伴って候補者の支持率が変化していくなか、データを活用して、新聞部の生徒として選挙結果を予測し報道していくというものだ。

 日本IBMと企業教育研究会は、このプログラムの基本方針としてデータの規模を数万件程度に設定。中学生が限定された時間でデータの全体を把握可能な規模だという。数万件程度のデータを扱う設定でも、成立し得るテーマとして、「未来の学校の選挙予測」を題材に選んだ。架空の設定でもテンポよく授業を進められるように、静止画や動画を多く用いたデジタル教材を作成。デジタル教材のストーリーの中に、データ分析を仕事にしている人を教室に招く場面を設けた。

 同プログラムは、2014年7月に千葉大学教育学部附属中学校の3年生を対象に、1コマ45分の選択数学授業として試行された。今後は2015年3月までに練馬区立上石神井中学校、港区立御成門中学校、四街道市立四街道中学校で展開される予定だ。

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