マーケティングとITツールの利用、企業の実態は?

顧客情報などのデータを積極的にマーケティングへ利用する企業が増えているものの、ITツールやデータの取り扱いに不安を感じているという。

» 2014年11月13日 18時23分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは11月13日、企業のマーケティング活動とITツールの利用に関する調査結果を発表した。顧客情報などの分析結果を積極的に使う「データドリブンマーケティング」が広まっているという。

 対象583社のうち、51.1%の企業が「データドリブンマーケティング」に取り組む。活用するデータは顧客情報が最も高く74.7%、次いで売上情報の70.5%だった。最近注目される社外のソーシャルデータなどの利用は14.6%にとどまった。

 一方で課題には、「効果測定できない」(24.0%)や「リスク対策に不安がある」(20.8%)といった意識が強く表れ、業務でIT化が進まない理由には「多忙で検討できない」(40.6%)や「運用面での負担が大きい」(37.7%)、「導入すべきツールが分からない」(26.1%)などの回答が目立った。これはIDCの想定を超える実情だという。

 使われるITツールは、Excelなどのオフィスツールが45.8%と最も多い。この点から、情報漏えい対策のために堅牢なシステム移行が必要と同社は指摘。今後のマーケティング部門ではIT化によるコスト削減や業務の効率化が進むと予想する。

 調査は2014年6月に実施し、各種マーケティング業務の取り組みとIT利用状況に関して、予算と支出内訳、その決裁権者、IT利用の目的と効果、さらにIT化の阻害要因を分析した。

マーケティング活動予算の内訳(出典:IDC Japan)

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