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» 2016年06月23日 12時00分 公開

2000人超のアカウント管理、もう限界 DeNA“システム自動化”の効果は(2/2 ページ)

[後藤祥子,ITmedia]
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 「IT部門が関わらなくても入社した社員が業務を開始できる姿を目指そうと考えました。採用担当部門が人事マスターに情報を登録するだけで、システムの準備、各システムのアカウント発行と有効化が自動で行われる形です」(同)

 そしてこの仕組みを実現するために、同社の情報システム部門が活用したのがkintoneだった。

Photo DeNAの情報管理部門が目指したアカウント管理自動化の仕組み

人事が情報入力すると自動でアカウントを発行

 自動アカウント発行システムの開発は、入社や退職、異動、雇用形態が変わったときのための申請システムをkintoneで開発するところからスタート。この申請システムと既存の人事システムをつなぎ、「採用担当や人事担当がkintoneのシステムを通じて申請すると、まず、“勤怠、給与システムに関連しない人事情報”が既存の人事システムに登録される」ようにした。

 人事システムは人事情報のマスターとなっており、人事データが登録されると社員番号の払い出しを行う。この社員番号をkintoneの申請システムに書き戻し、今度はその社員番号にひも付く勤怠・給与関連の情報を既存の勤怠給与システムに登録する形にした。

 同社では、社員番号に基づいて勤怠・給与システムを運用しているために、少々複雑なフローになっているが、このような形でkintoneの申請システムと人事系システムの連携を図ることができたという。

 アカウントの払い出しについては、同社がアカウント管理をActive Directoryで管理していたことから、人事システムのデータを情報システム部門がスクラッチで開発したアカウント制御システムに流し、そこからActive Directoryのアカウントを作成。それと同時にアカウント制御システムから各種システムのアカウントを作成し、有効化する仕組みを構築した。

 なお同社では、社員のアカウント管理の負担を軽減するためにシングルサインオンの仕組みを導入しているが、シングルサインオンはActive Directoryと連動しているため、Active Directoryのアカウントが生成されると自動でシングルサインオンサービスにもアカウントが生成される。

Photo kintoneを入り口にアカウントを発行するまでのシステム構成

入社の承認から2時間でアカウントを自動生成

 導入効果について山本氏は、手応えを感じているという。「あらためて人事系の処理件数を調べると、その数は年に5000件に達していたことが分かりました。これらを人力でさばいていたら、かなりの工数がかかってしまいます。自動化でかなりの工数が削減されたと実感しています」(山本氏)

 工数だけでなく作業に掛かる時間も大幅に軽減され、システム導入後は、入社申請が承認されてからおよそ2時間程度でアカウントが自動生成されるようになった。

 「PCの在庫さえあれば、例えば今日、内定の連絡をしても、明日には会社に来て業務を始めてもらえる体制になっています」(同)


 情シスの業務は過酷であり、業務が増えるとつい、スタッフを増やすことを考えてしまいがちだ。しかしDeNAでは、“どうしたら少人数でも効率的な運用管理ができるか”を考える文化があるという。「(人を増やせばいいという)安易な発想をせずに、現場をよりよくしていくとこを常に意識しています」(同)

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