米貨物運送大手のUPSが、天井から配送ドローンを発着させ、玄関先までの“ラスト1マイル”の配達をドローンに任せるシステムのテストに成功した。
米貨物運送大手のUPSは2月21日(現地時間)、米特殊車両メーカーWorkhorse Groupとの協力により、電気トラックとドローンのコンビネーションによる商用貨物配送のテストを開始したと発表した。
このシステムで、配送先が広範囲に点在する田園地帯での配送の効率化が見込めるとしている。電気トラックのドライバーは担当地域での“ラスト1マイル”の配送を、天井から飛ばすドローン「HorseFly」に任せ、次の配送先に向かえる。配送を済ませたHorseFlyはトラックに戻り、次の配送のために待機する。
HorseFlyは最長30分飛行でき、搬送可能な貨物の重さは約4.5キロまで。4Gネットワークでトラックからコントロールする。
今回のテストではドローンの飛行ルートをプリセットしたが、将来的にはUPSの専用ソフトで貨物ごとに指定できるようにする計画という。
UPSでは1日当たり約6万6000人の配送ドライバーが働いている。このシステムが実現すれば、年間5000万ドルのコスト削減が見込めるとしている。
実用化のためには米連邦航空局(FAA)や(電波を使うため)米連邦通信委員会(FCC)などの当局の認可が必要だ。同社はサービス開始時期については発表していない。
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