日本郵船グループとNTT、船舶IoTの次世代プラットフォーム開発で共同実験開始

日本郵船、MTI、NTT、NTTデータの4社は、船舶におけるIoT活用基盤の構築を目指す共同実験を開始。日本郵船グループが開発する船舶情報の管理システムとNTTのエッジコンピューティング技術などを活用する。

» 2017年09月20日 12時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 日本郵船(NYK)、NYKグループのMTI、日本電信電話(NTT)、NTTデータは、NYKグループが進めている船舶IoTの次世代プラットフォーム開発に関する共同実験を開始した。NTTのIoT関連の先端技術とNTTデータのAIやIoT関連の実績とノウハウを活用し、船舶IoTのプラットフォーム構築を目指す。

Photo 船舶IoTの次世代プラットフォームに関する共同実験の概念図

 NYKグループでは、IoTやビッグデータなどの最新のICTを活用し、最適な運航や船舶機器の故障予知と予防の研究、将来の自律航行船に向けた技術開発などを進めている。また、海事分野の船陸間通信に関する独自の高い技術力を持つノルウェーのDualogとパートナーシップを結び、船舶IoTの次世代プラットフォームの共同開発などに取り組んでいる。

 これまでに、船舶IoTデータの収集基盤として、運航状態や燃費、機器の状態などの船舶に関する毎時間の詳細なデータを船陸間でタイムリーに共有するための船舶情報の管理システム「SIMS(Ship Information Management System)」の研究開発を進めている。

 今回これに、NTT研究所のエッジコンピューティング技術とNTTデータのデータ活用ノウハウを適用して、船上で収集した各種のデータをさまざまなアプリケーションで迅速に活用できるようにし、リアルタイムな分散処理を可能にするという。

 併せて、特定の衛星通信プロバイダーに依存せずに安全かつ安定的に船陸間のデータ共有を維持するDualogの技術を活用して、船陸双方でさまざまなデータやアプリケーションを効率的に共有できるようにする。

 この他、NTTでは、NTTデータのデータ分析に関する実績やとノウハウ、NTTグループのAI技術「corevo」などを活用したIoTソリューションも提供するとしている。

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