組織を活性化させるには、「変化」を受け入れ、積極的に「変化」しようとする柔軟な姿勢が必要。そんな組織にするためには、どんな仕掛けを用意すればいいのか。
この記事は榊巻亮氏のブログ「榊巻亮の『ブレイクスルー備忘録』」より転載、編集しています。
最近、あらためてよく思うのです。組織が大きくなると、変化しづらくなる。長いこと続けて来た習慣があると、変えづらくなる。大きくなるほど、続いていればいるほど、慣性の法則が働くようになる。
組織が大きくなってくると、自然とそんな意見が増えてくる。理由を付けて変化を嫌い、その場にとどまろうとする。大企業病の始まり、始まり……。
どこで目にしたのか忘れてしまったが、「変化の習慣を持つこと」「変わるのが当たり前になること」がとても重要だと書かれた本を読んだ。これには感銘を受けた。確かこんな感じの主張も書いてあったと思う。
とにかく変化し続けることが大事なのだ。
ケンブリッジのコンサルタントである私は、企業が変革に一歩踏み出すのを協力に後押しするのを仕事にしているのだが、正直、変化しないことに慣れた組織を動かすのは本当に大変だ。変化がなくなると、空気が淀み、やがて腐ってしまう。にもかかわらず、変化をこばむ姿は至るところで目にする。
例えば、若手の提案をことごとくはね付ける上司。詳細なデータを集めさせ、バッチリ検証をした後ようやく重い腰を上げて変化を許可する上司。そうして、どんどん「変化が特別なこと」になってしまうのだろう。
ケンブリッジのような100人程度の会社ですら、そういう雰囲気を感じることがある。「変化すること、変えることに異を唱える人が多いな」と思うことがあるのだ。
変化は「是」だ。少しでも悩んだら、少しでも意見が別れたら、即「変化側」を選択できる組織でありたいものだ。「変化は日常で、普通なこと」としておかないと、やがては腐ってしまうだろう。
変化することで、「自分で考える」きっかけが増える。以前紹介した「羊の群れから狼が生まれる」という組織の変化の話につながるきっかけにもなるだろう。
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