Twitterは2016年6月に、写真や動画向けの機械学習技術を手掛けるベンチャー企業、英Magic Pony Technologyを買収した。同社の技術を使うと、仮に投稿された画像が粗かったとしても、顔の部分についてはピクセルの補完が行えるという。
「一般的な人間の顔についての学習データがあれば、それに基づいて顔部分のピクセルを補完できます。このほかにも、手ブレが発生した動画などについても、補正が可能だと聞いています」(森田氏)
サービス開始以降、時系列でつぶやきが並ぶ表示が特徴だったTwitterだが、2016年2月から、アルゴリズムがツイートを判断し、一時的に優先表示する機能を追加した。多くのユーザーの注目を集めた機能だが、これにももちろん機械学習が使われている。
フォローしている人間が増えれば、ツイートの多様性は増える一方で、ニーズに合わないつぶやきが表示される可能性も高まる。優先表示というのは、ユーザーの満足度を高め、利用頻度や利用時間を増やす狙いがある。実際に優先表示を採用してから、MAU増加へプラスの効果があったと森田氏は話す。
優先表示に出てくるツイートの順番は、以下の5つの要素によって決まる。
以上をまとめると、前回のタイムライン閲覧日時から、現時点までのツイートを呼び出し、その全てに上記のルールでスコア付けをし、ツイートの優先順位が決まるという仕組みだ。現在は深層学習の導入も進んでおり、「今後はテキストの文脈も優先順位に影響するようになったり、夕方以降にリンクや動画付きのツイートを優先するなど、ユーザーの反応に合わせたチョイスをしたりすることを目指しています」(森田氏)という。
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