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» 2019年02月25日 10時30分 公開

大手とは“共創”の、中堅・中小とは“IT活用”のパートナーに キヤノンMJグループ、組織刷新の効果はWeekly Memo(2/2 ページ)

[松岡功,ITmedia]
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広くて深い顧客基盤で培ったノウハウが最大の魅力

 そうした目標の実現に向けて、キヤノンMJグループとしては具体的にどのような戦略を展開するのか。

 足立氏はまず、顧客の経営課題として、大手企業と中堅・中小企業に分けた形で図2を示した。図の見方は、上段に記されているような顧客の変化・ニーズに対しては、大手および中堅・中小とも共通して「業務におけるあらゆる領域でのデジタル対応が急務」だと指摘。そこに中下段にあるような同グループの強みを生かすことによって、大手向けには「お客さまと創るデジタルビジネス領域を強化」、中堅・中小向けには「お客さまのIT活用のパートナーへ」と展開を図っていくことを表している。

 あらためて、この図に記されている同グループの強みをチェックしておいていただきたい。なぜかというと、これらがユーザーから見た同グループの魅力のキーポイントになるからだ。

Photo 図2 顧客の経営課題(出典:キヤノンMJグループの資料)

 さて、上記のような顧客の経営課題に、同グループはどのように対応するのか。その内容を示したのが、図3である。ここでのポイントは大手向けはシステムインテグレーション(SI)サービス、中堅・中小向けは業務パッケージソリューションがそれぞれ中心になっていることだ。

Photo 図3 顧客ニーズに向けたキヤノンMJグループの対応(出典:キヤノンMJグループの資料)

 足立氏が図2および図3を示しながら、「これからは、大手のお客さまとは“共創”に注力する一方、中堅・中小のお客さまには私どもに全てお任せください、とアピールしていきたい」と語ったのが印象深かった。

 キヤノンITソリューションズについても少し触れておこう。同社が推進する事業は「SIサービス」「ITインフラサービス」「エンジニアリング」の3つ。今回発表の新データセンターは、ITインフラサービス事業の一環である。また、同社の強みについても「技術力・開発力」「ライフサイクルサポート」「グローバル展開」の3つを挙げた(図4)。このうち、技術力・開発力として記されている技術は、まさしくキヤノンおよびキヤノンMJが長年に渡って培ってきたものが多い。この点もチェックしておいていただきたい。

Photo 図4 キヤノンITソリューションズ(出典:キヤノンMJグループの資料)

 久しぶりにキヤノンMJグループのIT事業の話を聞き、1980年代からキヤノンMJ(当時はキヤノン販売)を取材してきた筆者としては、2000億円規模のビジネスになったことに感慨深いものがある。ただ、先述したように、ITベンダーとは異業種の成り立ちだからこそ、ユーザーから見た同グループの魅力はどこにあるのか、を確かめてみたかった。本来、顧客に聞くべき話だが、会見の質疑応答であえて足立氏に問うてみたところ、次のような答えが返ってきた。

 「最大の魅力は、私どもの強みとしてお話しした顧客基盤の広さと深さだ。グループとしてさまざまな事業を展開していることから、IT部門だけでなく事業現場、さらには全国各地域への密着度ではどこにも負けない。その顧客基盤の下で培ったノウハウが、お客さまにとっても魅力になっていると自負している」

 キヤノンMJの強みがIT事業に相乗効果をもたらしているという印象だ。しかもキヤノンITソリューションズが強みとする技術力の中身は、顧客のデジタル変革に向けて有効なものばかりだ。その意味では、キヤノンMJグループのIT事業はこれまでの実績と合わせて、ユニークなビジネスモデルを描ける可能性が大いにありそうだ。

 大規模なものだけでなく、「事業現場×地域×デジタル」といった掛け合わせでの成功事例もどんどん示してもらいたいものである。

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