「ネットワークをつなぐだけ」の時代は終わった シスコが約2億ドルの企業買収で挑む“ゼロトラストセキュリティ”とは新ソリューション「Cisco Duo Security」を日本で提供へ

シスコが新たに統合型のゼロトラストセキュリティ戦略を発表した。その重要部分となるのが、同社が2億ドルを投じて買収したDuo Securityの多要素認証ソリューションだ。ネットワークを手掛けながらセキュリティベンダーを名乗る同社の新戦略の内容と、新ソリューションの役割とは。

» 2020年02月05日 07時00分 公開
[高木理紗ITmedia]

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 シスコシステムズ(以下、シスコ)は2020年2月3日、多要素認証およびデバイス可視化ソリューション「Cisco Duo Security」を日本市場で2020年3月から提供すると発表した。同ソリューションの導入コンサルティングサービスも同時に提供を開始する。

 Cisco Duo Securityは、もともと米国のスタートアップだったDuo Securityが開発したもの。同社は2018年にシスコの米国本社Cisco Systems(以下、Cisco)におよそ2億ドルで買収されていた。同社顧客にはFacebookやパナソニック、トヨタ自動車などが名を連ねる。

Ciscoの最高情報セキュリティ責任者(CISO)スティーヴ・マルティーノ氏

 2020年2月3日に開かれた記者会見には来日中のCisco最高情報セキュリティ責任者(CISO)スティーヴ・マルティーノ氏が説明に参加した。シスコにとって、Cisco Duo Securityは新たに提唱する「ゼロトラストセキュリティ戦略」の重要な位置を占めるという。

 ネットワークを手掛けながら自社を“地球上で最大のセキュリティベンダー”と形容する同社の戦略は、どこへ向かおうとしているのか。

ただ「接続するだけ」の時代は終わった――シスコに訪れた“役割の変化”とは

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