働き方改革の“成熟度” 国内企業の約6割はステージ中盤――IDC調査

企業における「働く場や働き方の変革」の実践度合いを測る調査によると、国内企業は成熟度の高い企業と低い企業に二極化しているという。ビジネス成果に直結した組織改革の秘訣(ひけつ)とは何か?

» 2020年10月29日 10時45分 公開
[金澤雅子ITmedia]

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 IDC Japan(以下、IDC)は2020年10月28日、国内ユーザー企業の「Future of Workstyle(働く場や働き方の変革)」に関する成熟度の調査結果を発表した。

 調査は、従業員数500人以上の国内ユーザー企業で課長レベル以上の役職に就き、Future of Workstyleに関わる決定に関与する、またはそのグループに意見を述べるメンバーを対象に2020年7月に実施。調査レポートではその結果を、Future of Workstyleの取り組みに関する成熟度ステージを定量的に評価してステージ分類し、分析している。

国内企業のFuture of Workstyle成熟度ステージ、5段階で最多なのは?

 IDCでは、Future of Workstyleを、「ワークモデルを根本的に変えるコンセプトであり、人とマシンの協働を促進し、従業員スキルと従業員エクスペリエンスを向上させ、時間や物理的な場所といった制約から解放された労働環境を実現するためのフレームワーク」と定義している。

 企業は、時短勤務やリモートワークなどの一般的な働き方改革だけでなく、このFuture of Workstyleの概念を使い、新しい収益を生み出し、運用効率を改善し、顧客との深い関係を構築し、競争上の差別化を図ることが望ましい。そして、国内ユーザー企業がFuture of Workstyleを活用して事業を優位に推進するために、Future of Workstyleの概念を「ビジョン」「実行力」「ワークカルチャー」「ワークスペース」「ワークフォース」の5つの特性に分類し、Future of Workstyleの成熟度を各特性でどのような段階を経て、高めていくかについて十分な認識を持つ必要があるとしている。

 このような背景から、IDCでは、Future of Workstyleの成熟度を客観的に判断する指標を開発。Future of Workstyleの成熟度について、「ステージ1:個人依存(遅参者)」「ステージ2:限定的導入(初心者)」「ステージ3:標準基盤化(実践者)」「ステージ4:定量的管理(変革者)」「ステージ5:継続的革新(破壊者)」の5つのステージで評価する。

Photo 国内ユーザー企業のFuture of Workstyle成熟度ステージ分布(Source:IDC Japan, 10/2020)

Future of Workstyleの成熟度は二極化 ビジネス成果につなげる秘訣は

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