NECソリューションイノベータ、川崎市の鋼管通り交差点で、量子コンピュータによる交通流の解析実証

NECソリューションイノベータは、川崎市内の鋼管通り交差点で、量子コンピュータを用いた交通流解析の実証実験を開始する。交差点に設置したカメラの映像を基に車両の動きをリアルタイムに把握し、交通流を把握。将来的には交通渋滞解消に向けた応用を目指す。

» 2021年07月26日 09時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

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 NECソリューションイノベータは2021年7月21日、神奈川県川崎市で量子コンピュータを用いた交通流解析の実証実験を同年8月から開始すると発表した。

 NECソリューションイノベータでは、量子コンピュータを活用して、道路や交差点で移動する車両を撮影したカメラ画像からリアルタイムに車の流れを把握し、状況に応じて信号の制御などで交通渋滞を解消する研究を進めている。

 交通量の把握には、多数の物体の動きを把握する解析手法として「数理最適化」(特定の条件や評価尺度の下で最適解を求める数理モデル)が用いられる。この方法では、交通量が増えると計算時間が増大するため、従来のコンピュータを用いた数理最適化では、渋滞など、交通量の多い環境で多数の車を検出して動きを捉え、リアルタイムに車の流れを把握するのは難しかった。

交通量の多い環境でもリアルタイムに交通流を解析 その方法は

 実証実験では、川崎市が提供する道路インフラの実証フィールドの一つである「鋼管通り交差点」(川崎市川崎区)を利用し、実際の車の流れを写すカメラ映像を基に、この交通流解析方法の有効性を検証する。

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