富士通と理研、創薬分野のDXでタッグ スパコン「富岳」活用で次世代IT創薬技術の確立へ

富士通と理化学研究所は、次世代IT創薬技術の共同研究を開始した。スパコン「富岳」を活用し、2026年度末までに新たなIT創薬プロセスを構築する。製薬企業などに普及させ、新薬開発の期間や費用の削減を目指す。

» 2022年05月19日 07時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

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 富士通と理化学研究所(以下、理研)は2022年5月17日、スーパーコンピュータ「富岳」を活用した次世代IT創薬技術の共同研究を開始した。創薬プロセスにおける新領域の開拓と開発期間や費用の削減を目指す。

スーパーコンピュータ「富岳」(出典:富士通のWebサイト)

スパコン活用で目指す創薬プロセスの変革とは?

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの未知の病気に対するワクチンや新薬開発では、薬効が高く、副作用が少ない「中分子薬」や「高分子薬」などの創薬に高い期待が寄せられており、IT活用による効率化が求められている。

 富士通と理研は、今回の共同研究で、両者の創薬分野における最先端のシミュレーション技術やコンピューティング/AI(人工知能)技術を融合させ、ターゲットとするタンパク質と薬剤候補分子の未知の複合体構造の予測を可能にし、創薬プロセスにおける新領域の開拓と開発期間や費用の大幅な削減を目指す。

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