
クラウド型のCRMは、業務効率化や情報共有の課題を解決し、営業やサポート、マーケティングの現場で広く活用されています。しかし、どんな機能があるのか、費用や選び方、導入手順まで導入後の具体的なイメージが掴めず、検討が止まっていませんか?
本記事では、クラウド型CRMの基本から主要機能、料金相場、選び方、導入までの流れを初心者にも分かりやすく解説。無料で試せるツール比較も紹介しています。これから顧客管理をクラウド化したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
この記事のポイント
- 利便性と効率化: クラウドCRMは、ネット経由であらゆる場所からアクセスでき、情報共有と業務効率化を同時に実現可能です。
- コストとスピード: 自社サーバ構築が不要なため初期費用を抑えられ、アカウント作成後すぐに運用を開始できます。
- 選定の重要基準: 自社の課題に合った機能の有無に加え、現場への定着を左右する操作性や外部連携性を確認しましょう。
- 「コスト」と「スピード感」を意識した2026年の選択肢: 料金がかからない無料プランやトライアルで、まずはクラウドCRMを「試用してみること」から始めてみましょう
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クラウド型顧客管理システムの基本とは
- 「ネット経由で使えるCRM」=社内外、あらゆる場所からアクセスできる利便性
- デジタル化と情報の一元管理体制を実現し、“引き継ぎ・共有・見える化”が進む
- 営業/サポート/マーケティングの横断活用に向く
- スモールスタートしやすく、段階的な拡張がしやすい
クラウド型顧客管理(CRM)は、インターネット経由で利用できる顧客管理システムを指します。社内外のどこからでもアクセスできるため、情報の共有や業務効率化が進みやすいのが特徴です。顧客との良好な関係を築くために欠かせないツールです。
顧客管理で扱う情報の例
顧客管理では、企業や担当者が顧客とのやり取りや取引状況を適切に把握できるよう、さまざまな情報を記録します。たとえば次のような項目が挙げられます。
| 項目 | 内容例 |
| 顧客名 | 会社名や個人名 |
| 連絡先 | 住所・電話番号・メールアドレス |
| 購入履歴 | 過去に購入した商品・サービス内容 |
| 契約内容 | 契約日・契約期間・条件など |
| 対応履歴 | 問い合わせ内容・応対日・結果 |
| 担当者メモ | 社内担当者からの注意事項や引き継ぎ事項 |
| やり取りの記録 | メールや電話のやり取り、訪問日など |
こうした情報を一元的に管理することで、担当者交代時もスムーズな引き継ぎができ、顧客との信頼関係維持にもつながります。
CRM・SFA・名刺管理・会員管理の違い
顧客管理に関連するシステムは複数あり、目的や運用方法によって選ぶべき仕組みが異なります。代表的なものを整理します。
| システム名 | 主な役割 |
| CRM | 顧客全般の情報や履歴の一元管理 |
| SFA | 営業活動や商談の進捗・タスク管理 |
| 名刺管理 | 紙の名刺をデータ化し顧客リスト化 |
| 会員管理 | サービス利用者やリピーターの管理 |
CRM(Customer Relationship Management)は顧客情報を全般的に管理できるのが強みです。SFA(Sales Force Automation)は営業担当の活動記録や案件の進行を見える化します。名刺管理システムは営業先で受け取った名刺をデータ化し、顧客情報として活用します。会員管理は特定サービスの利用者やリピーターを対象とし、ポイント管理やサービス利用履歴なども含めて把握します。
会員管理(リピーター施策・会員データ)の切り分けを補足するなら「会員管理システムおすすめ製品7選|機能一覧と導入メリット、選び方を解説」をご覧ください。
参考:会員管理システムおすすめ製品7選|機能一覧と導入メリット、選び方を解説
クラウド型とオンプレミス型の違い
顧客管理システムには、クラウド型とオンプレミス型の2つの運用方法があります。それぞれの特徴は大きく異なります。
クラウド型は、インターネット経由でサービスを利用する仕組みです。導入の手間が少なく、申し込みからすぐに利用を始めることができます。システムのメンテナンスやアップデートはベンダーが行うため、社内での管理負担が少なく、IT担当者がいない場合でも導入しやすいのが利点です。また、外出先やテレワーク中でも顧客情報にアクセスできるため、柔軟な働き方にも対応しやすくなります。
一方、オンプレミス型は自社でサーバーを設置し、システムを運用する方法です。自社の業務フローに合わせた細かいカスタマイズや、独自のセキュリティ対策を講じやすい点が特徴です。ただし、初期費用やサーバーの維持費、メンテナンスの手間などがかかるため、専門のIT人材が必要になることも多いでしょう。
どちらの方式を選ぶかは、必要な機能や予算、IT体制、セキュリティ要件などによって変わります。自社の状況に合わせて、適した方式を選びましょう。
営業成果を高めるクラウド顧客管理システムの7つの機能
- 顧客情報の一元管理・履歴管理
- 案件・商談の進捗管理(営業向け)
- 問い合わせ管理(サポート向け)
- メール配信・フォーム作成(マーケ連携)
- 分析・レポート
- 外部ツール連携
- モバイル対応
クラウド型顧客管理システムには、営業やマーケティング、サポート業務の効率化に役立つ多彩な機能が備わっています。ここでは主なポイントを具体的に紹介します。
顧客情報の一元管理・履歴管理
クラウドCRMでは、顧客ごとの基本情報や取引履歴、対応内容などをまとめて管理できます。
過去の対応履歴を時系列で記録することで、担当者が交代してもスムーズに業務を引き継ぐことができます。
また、問い合わせ内容や依頼事項も記録されるため、担当者間の対応漏れを防げます。
案件・商談の進捗管理(営業向け)
営業活動では、案件ごとに商談の進行状況やタスク、締切日などを可視化できることが重要です。
クラウドCRMは、各商談に関係する関係者や次に行うべきアクションを記録でき、売上目標や進捗管理にも活用できます。
問い合わせ管理(サポート向け)
顧客からの問い合わせや要望が多い企業では、問い合わせ内容を一覧で管理できる機能が役立ちます。
担当者ごとに対応状況や過去の履歴を確認できるため、回答漏れや遅れを防ぎ、サポート業務の効率化につながります。
メール配信・フォーム作成(マーケ連携)
一斉メール配信や、顧客ごとにターゲットを絞ったメール送信ができます。
また、資料請求や問い合わせのためのフォームを簡単に作成し、回答内容を自動で取り込み集計することも可能です。
配信履歴や開封状況を把握できるため、マーケティング活動の成果も見えやすくなります。
分析・レポート
クラウドCRMは、蓄積した顧客データや売上、商談数などをグラフや表で可視化できます。
進捗状況や活動傾向の分析も簡単で、経営判断や業務改善のためのレポート作成が自動化できます。
外部ツール連携
メールソフトやカレンダー、会計システムなど、外部のツールやサービスとデータ連携ができる点も特徴です。
例えば、会計・請求管理システムやチャット、電話システムとの連携によって業務効率がさらに高まります。
モバイル対応
スマートフォンやタブレット端末でも利用できるため、外出先や移動中でも顧客情報の確認・更新が可能です。
専用アプリやウェブ版など、用途や状況に合わせて選択できるものもあります。
クラウド型顧客管理のメリット
- 初期・運用コストの削減
- スピーディな導入・運用開始
- マルチデバイス対応
- 常に最新機能を利用できる
- 業務効率を向上させられる
クラウド型の顧客管理システム(CRM)は、比較的低コストで導入でき、運用が柔軟なため、特に初めてCRMを導入する企業にとって取り入れやすい選択肢です。導入によって業務効率化や顧客との関係強化など、さまざまなメリットが見込めます。ここではクラウド型CRMの特徴的な利点を解説します。
オンプレミス型と比べて導入コストを抑えられる
クラウド型は、オンプレミス型とは異なり、企業が独自のサーバーやインフラを構築する必要がありません。導入時の初期費用が低く、運用費用も抑えられるため、IT予算が限られた中小企業に特に向いています。サーバーやシステムの維持管理も不要で、ソフトウェアのインストールも必要ないため、管理コストを軽減できます。
また、クラウド型はユーザー数に応じた柔軟な料金設定が可能なケースが多く、無駄なコストを抑えやすいのも特徴です。コストの見通しが立てやすく、長期的な費用管理も容易です。
スピーディな導入・運用開始
クラウド型CRMは、アカウント作成後すぐに利用を開始できるため、導入にかかる時間が短いのが特徴です。専用システムを社内に構築する必要がなく、シンプルな手続きで導入が可能です。また、システムの自動更新機能により、メンテナンスの手間が減り、導入後の運用がスムーズです。こうした特性から、クラウド型CRMは初めてCRMを導入する企業や、スピーディに業務に取り入れたい企業にとって有効な選択肢と言えます。
マルチデバイス対応
クラウド型CRMは、PCやスマートフォン、タブレットなど、インターネットに接続できるデバイス全般で利用できます。このため、オフィス外でも顧客情報にアクセスでき、外出先やテレワーク中でもリアルタイムで情報を確認しながら、迅速な対応が可能です。営業や出張先でもすぐにデータを確認・更新でき、チーム内で情報を共有しやすくなります。リモートワークやモバイルワークといった働き方の多様化にも対応しやすく、業務運用を支援する環境が整います。
常に最新機能を利用できる
クラウド型CRMでは、提供元のベンダーがシステムの更新を自動で行うため、常に最新の機能やセキュリティ対策が反映されます。システム管理者が手動でアップデートする手間がかからず、新しい機能も迅速に活用できることが魅力です。また、セキュリティ機能も自動的に強化されるため、安全にシステムを使用でき、システム維持にかかる手間やリスクが軽減されます。追加費用なしで新機能が利用できるため、コストを抑えながら新技術を取り入れられるのも利点です。
業務効率を向上させられる
クラウド型CRMは、データが一元管理されるため、リアルタイムで必要な顧客情報にアクセスでき、迅速な意思決定が可能です。自動化機能を使えば、繰り返し作業の手間が省け、作業効率が向上します。また、チーム全体で情報が共有されることで、情報の重複や抜け漏れを防ぎ、スムーズな連携が図れます。顧客対応のスピードも上がるため、顧客満足度の向上にもつながります。このようにクラウド型CRMは、業務全体の効率化を図るための重要な役割を果たします。
クラウド型顧客管理システム(CRM)を導入時に検討すべきポイント
クラウド型顧客管理システム(CRM)は、業務効率の向上や顧客管理の精度を高めるために導入されるケースが増えています。しかし、CRMシステムは企業ごとに求められる機能や使用目的が異なるため、自社のニーズに合ったシステムを選ぶことが重要です。導入を検討する際の基本的なポイントについて解説します。
自社の課題に合った機能が搭載されているか
クラウド型CRMの導入では、まず自社の業務内容や課題に沿った機能があるかを確認することが大切です。営業活動の効率化、カスタマーサポートの強化、マーケティング活動の改善など、どの分野での業務効率化が必要かを見極めましょう。例えば、見込み顧客を管理し、適切なタイミングでフォローアップする自動化機能が求められる場合、メール配信やリマインド機能などの活用が役立ちます。また、顧客の問い合わせ対応に力を入れる必要がある企業では、チャットサポート機能や問い合わせ管理機能があるCRMが有効です。
さらに、導入時に優先する機能を絞り込んでおくことで、不要なコストを抑えつつ、効率的なシステム導入が可能になります。将来的な事業拡大やニーズの変化も視野に入れ、追加機能を柔軟に組み込めるシステムを選ぶと、長期的に活用しやすくなります。
操作性と定着のしやすさ
CRMの操作性は、日常的に使用する社員にとって使いやすいかが重要なポイントです。複雑な操作が必要なシステムは運用が難しく、定着しにくいため、シンプルな画面設計や直感的に操作ができるかどうかを確認しましょう。無料トライアル期間が用意されているシステムも多く、実際に操作してみることで、使い勝手を事前に確かめられます。
社内での定着を図るには、特にツールに不慣れな社員にも配慮する必要があります。シンプルでわかりやすいインターフェースを持つシステムは、導入後に社員がスムーズに操作を習得でき、社内での利用促進が期待できます。新しいツールを積極的に使ってもらうためには、わかりやすさと操作のしやすさを重視してシステムを選びましょう。
外部システムとの連携性
CRMは、他の業務ツールと連携することで、より効果的に活用できるシステムです。会計ソフト、メール配信ツール、グループウェアなど、現在使用中のツールと連携できるかを確認することが重要です。連携性の高いCRMを選ぶことで、顧客情報の一元管理が可能となり、データの重複入力や手動管理の手間を削減できます。
特に、顧客管理と営業、マーケティングのデータを統合することで、顧客への対応をより迅速に行うことができ、精度の高いマーケティング戦略の立案にも役立ちます。連携する際の手順が複雑すぎず、特別な設定が不要なシステムであれば、導入後もスムーズに利用を開始できます。
セキュリティの強度
顧客データを扱うCRMには、セキュリティ対策が不可欠です。クラウド型のシステムでは、データがインターネット経由で管理されるため、情報漏洩のリスクに対する対策がしっかりしているかを確認しましょう。暗号化や認証制度など、データが安全に管理される仕組みが整っているかも確認しておきたいポイントです。
アクセス制限やデータ持ち出し防止機能が備わっているシステムは、万が一の際にも情報が漏れにくく、安心して利用できます。また、システムの利用ログを監視する機能があると、どのデータが誰によってアクセスされたかを追跡しやすくなり、セキュリティ事故の早期発見に役立ちます。さらに、トラブル発生時に迅速な対応が可能かどうか、提供元のサポート体制も確認しておくと良いでしょう。
クラウド型顧客管理システムを導入する際の進め方
クラウド型顧客管理システムを導入するには、現状の課題整理から運用フローの構築まで段階的な準備が必要です。
ポイントごとに手順を紹介します。
- 現状の管理内容や項目を洗い出す
まず、自社で管理している顧客情報や項目、現行フローを整理します。
不要な情報や重複する項目を見直し、本当に必要な項目を絞り込みましょう。 - 無料トライアルやテスト利用で使い勝手を確認
複数のクラウドCRMがある場合は、無料プランやトライアルで実際の操作性や使い勝手を確かめましょう。
担当者の意見や現場の感触を重視することがポイントです。 - データの移行手順やサポートを事前に把握
既存データを新システムにどう移行するかを決め、ベンダーのサポート体制も確認します。
データの形式や移行時の注意点を洗い出しておくと安心です。 - 実際の運用フローやルールを定める
導入前に、顧客情報の入力ルールや更新手順を統一します。
担当者ごとの運用のばらつきを防ぐため、ガイドラインや運用ルールを明文化することが重要です。 - 社内メンバーへの説明や研修を行う
運用開始前に説明会や研修を実施し、全員が操作に迷わないように準備しましょう。 - 利用開始後は定期的に運用状況を見直す
導入後も定期的に運用状況をチェックし、課題や改善点があればすぐに反映させましょう。
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無料プラン・無料トライアルを用意するクラウド型顧客管理システム(CRM)15選
クラウド型IT製品の大きな利点は「試せる」こと。無料プランや無料トライアルのある、あるいは低コストで利用できるCRMツールは、特に初めてCRMを導入する企業にとってリスクを抑えながら実際の運用に適しているかを見極める手段として有効です。多くの製品に無料版が用意されています。遠慮なく試してみましょう(製品名abcあいうえお順/2026年2月時点)→【並べ替える/機能の有無で探す】























