ここも、すべって失敗。位置合わせも完璧、ドアノブもちゃんとつかんでいるのに、回ってくれない。試技後、カギがかかっちゃっているんじゃないかって、大会委員長が、試しにドアを開けてみたくらい。
ついに扉を開けるロボットが出た。一度は開けたものの、そのまますぐに閉めてしまったが、もう一度開けることに成功。そして例のラジオ体操パンチで扉を全開させ、向う側に行く。
ところが、その向う側でトラブルが発生。転んでしまって、起き上がることができなくなったのだ。どうも足首を傷めたらしい。やっとのことで起き上がるが、既に持ち時間はほとんどなく、タイムアウト。
Stairsの優勝ロボットも、手を特製アタッチメントに取り替えて登場。上下から強く挟み込む形だ。これが見事に働き、扉を開けることに成功。そのまま向う側に行くのだか、そこで転倒。
いつものヨコズナグレート不知火なら、すぐに起き上がるのだが、それができない。なんと手を取り替えたことにより、起き上がることができなくなってしまったんだそうだ。残念ながら失敗。
扉のまわりをうろうろするも、ドアノブに手が伸びない。一度、ころんでドアの穴を通って向う側に行っちゃうけど、それは無効。どうも、両手で開けることを試みたのだがうまくいかなかったのだそうだ。
というわけで、今回のROBO-ONE Doorsは成功者なしという結果に終わってしまった。
前回のROBO-ONE Corner to Cornerに変わって登場した新種目。ロボットはスタートラインの手前で、頭を手前にしてうつぶせに寝た状態で待機。スタートの合図で、起き上がって、180度向きを変えて、2メートル先のゴールを二足歩行で目指すという競技。この競技では、人間はスタートボタンを押す以外のことは何にもしてはいけない。その後はロボットが自分で起き上がって、方向をさだめて走り出さなくてはいけないのだ。
また、この競技はタイムトライアルではない。ロボットが2台が1対1で競争してのトーナメントである。自律動作している分には、相手をジャマしたってかまわない。
制限時間は30秒。それだけ経っても双方ゴールできなかった場合には、より先に進んでいたほうが勝ち。また、ロボットの一部分がゴールラインを通過したところでゴールと見なす。倒れ込みながら手の先がゴールを越せば、それでもいい(*4)。
また、途中でコースアウト(会場では「リングアウト」って言ってた。そう言いたくなる気持ちは分かる)してしまった場合には、コースアウトしたところまでは行ったと見なす(*5)。
参加ロボットは15台。これがトーナメントで争う。
さて、このようなルールなのだが、これはとっても大変だ。起き上がったあと、ゴールがどちらにあるのかを関知するのが大変なのだ。その結果、あさっての方向に走りだしちゃったり、スタートラインから一歩も出られなかったりする試合が続出。審判が首をひねりながら勝者を決めなくてはいけない状態。それすらできず、「もう一回」なんて試合も出てくる。
そんな状況で、A-Do、Metallic Fighterといった歴戦の勇者が、バタバタと敗退する。ちなみにMetallic Fighterは、森永さんが所用で中座したために、娘さんがスタートボタンを押した。負けてのインタビューで「お父さんがいけないです」だそうです。
1回戦第4試合。これが、1回戦唯一のゴールが出たレースだ。
スタート後、つくば工科高校情報技術化チームの工科くん1号は、外側に向かってあるきだしてしまいコースアウト。ヨコズナグレート不知火は最初はゴールに向かって歩いていたのだけど、だんだん右側にそれていってしまう。ゴール目前にしてコースアウトかと思われたのだけど、そこで転倒。ぎりぎりでコースの上に残る。しかも、転んだときに頭がゴールラインを越したのだ。なんとかだけど、とにかくゴールだ。タイムは27秒58。
1回戦第7試合。スギウラファミリーのDYNAMIZERは、息子さんがモーション設計をしている。お父さんに言わせると「自分の歩きとはずいぶん違う」んだそうだ。
さて、速度に勝ったのはHAJIME ROBOT。快調に進むが、次第に外側にそれてコースアウト。一方DYNAMIZERは着実に前に進む。30秒の間に、HAJIME ROBOTのコースアウト地点よりも前にいけるかどうかの勝負となった。しかし、あとわずかのところで、タイプアップ。HAJIME ROBOTが勝者となった。DYNAMIZERは、他の多くのロボットが相手だったら楽々勝てたのにと、みんなに残念がられた。これもトーナメントの非情さだ。
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