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“生ペグOK!”の黒いヤツ――再生最強ポータブルDVD「EG-D700」レビュー(2/2 ページ)

» 2004年04月22日 06時59分 公開
[西坂真人,ITmedia]
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 そして注目したいのが、MPEG-2/1ファイルの再生機能だ。

 EG-D700はDVDビデオ形式(VOBファイル)になっていない生のMPEG-2/1ファイル、いわゆる「生ペグ」(拡張子が.mpg)をDVD±R/RW(VRモード)やCD-R/RWに記録して再生できる。“いろんなこと”をしてHDDに貯まったMPEGデータを、DVDオーサリングせずにそのままディスクに焼いてポータブルDVDにポンといれるだけで、すぐ再生できるのは非常に便利だ。

photo DVD±R/RWなどに焼いた生ペグ(拡張子.mpgのMPEG-2/1ファイル)をそのまま再生できる

 再生方法はMP3/WMA/JPEGファイルと同じ。ディスクをセットして電源を入れると生ペグファイル(.mpg)がエクスプローラー形式で表示されるので、カーソルキーで選んでクリックもしくはPLAYボタンを押すだけという手軽さ。階層構造にも対応しており、フォルダ内のファイルも選択できる。

 筆者はカノープスのTVチューナーカード「MTV」シリーズで録画したTV番組のMPEG-2データをDVD+RW(VRモード)に焼いてEG-D700にセットしてみたところ見事に再生できた。MP3/WMA/JPEGファイルとの混在も可能だ。

photo (上から)MP3/WMA/JPEG/MPEG-2など各種ファイルの混在も可能。画像(JPEG)は右にプレビューが表示される

 ファイルの日本語表示はできないほか、筆者の用意したMPEGデータでは再生/停止しか操作できない(早送り/巻き戻しは×)など少々不便な点があった。(編集部注:同社によると「基本的には早送り/巻き戻しも含めてMPEGデータの取扱いが可能なことを検証済み。ただし、データによってはこのような現象があるかもしれない」とのこと)

 だが、据え置き型まで含めて“生ペグ”に対応したDVDプレーヤー自体が少なく、特に国産メーカーは皆無に等しい。この機能だけでもEG-D700を購入する価値は十分ある。

 録画したTV番組やDVカメラから取り込んだMPEG-2データ、好きなアーチストの音楽(MP3/WMA)データ、デジカメで撮影したJPEGファイルなどを1枚のDVDに焼いてプレーヤーにセットし、外出先でみんなとワイワイ楽しむ。こんなことが片手サイズで実売4万円前後のポータブルDVD普及機でできるのだ。これから街中で黒いポータブルDVDを見かけることが増えるかもしれない。

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