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嵐の前の静けさ? シリコンオーディオ販売ランキング(2004年6月28日〜7月4日)

» 2004年07月12日 21時28分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
順位 前回 メーカ名 型番 発売年月日 標準価格
1  1 Apple M9244J/A 2003/9/13 オープン
2  2 Apple M9460J/A 2004/1/7 オープン
3  3 ソニー VGF-AP1 2004/6/5 オープン
4  5 IRIVER IFP-890 2004/5/1 オープン
5  4 Apple M9245J/A 2003/9/13 オープン
6  7 RIO JAPAN RIO SU30 256 2003/5/1 オープン
7  6 シーグランド XB400-256MB 2004/1/31 オープン
8  8 シーグランド XB400-128MB 2004/1/31 オープン
9  21 IRIVER IFP-790 2004/5/1 オープン
10  9 クリエイティブメディア CNMVS4G-R 2004/4/1 オープン

この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店(家電量販店、カメラ販売店、PC専門店)のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています

 GfK Japanが全国量販店のPOSデータから集計した6月末〜7月1週目のシリコン(HDD)オーディオプレーヤー売れ筋ランキングは、先週と比べて大きな変動はなし。アイリバーのIFP-790が9位にランクインした以外は実に動きの少ないランキングとなった。

 先週と変わらず上位を占めるアップルのiPod、ソニーのVAIO Pocket(VGF-AP1)はいずれもHDD搭載機種。HDD搭載機種のメリットといえば、なんといっても収録可能曲数の多さだ。ランキング順に見ていくと、iPod M9244J/Aは20GバイトのHDDで最大5000曲、M9460J/Aは15GバイトのHDDで最大3700曲、VAIO Pocketは20GバイトのHDDで最大1万3000曲、iPod M9245J/Aは40GバイトのHDDで最大1万となっている(メーカー公称値)。

 ユーザーは携帯性やバッテリー駆動時間、操作性などすべてを考慮してプレーヤーを購入するのだから、収録可能曲数が人気のすべてはないが、“多く入るにこしたことはない”というのも事実(もちろん、iPodとVAIO Pocketでは圧縮形式とビットレートが異なるので単純な比較はできないが)。

 先週末に発売開始されたHDDウォークマン(NW-HD1)は20GバイトのHDDで最大1万3000曲、7月24日に発売開始されるiPod miniは4GバイトのHDDに最大3700曲が収録可能。

 ストレージ容量の点から注目したいのはiPod mini。4GバイトのHDDというのはクリエイティブメディアのNOMAD MuVo2(CNMVS4G-R)で既に採用されている容量だが、10Gバイト以上の容量を持つHDD搭載タイプと100Mバイトクラスのストレージを持つシリコンストレージタイプの中間となることがどっちつかずの印象を与えるのか、ランキング上位にはあまり顔を出していない。

 これまで、HDD搭載タイプは「持っているCDの曲をすべてを持ち運びたいユーザー」、シリコンストレージ搭載タイプは「持ち運ぶ曲数よりも携帯性を重視するユーザー」へアピールしてきたかと思われるが、4Gバイトというストレージはその中間といえる「ほどほどの曲数を軽量なプレーヤーで持ち運びたい」というユーザーへアピールするプレーヤーに搭載されると思われる。

 iPod miniは91.4(高さ)×50.8(幅)×12.7(厚さ)ミリ・103グラムと、既存iPod(M9460J/Aは104.1×60.9×15.7ミリ・158グラム)より小さく、シリコンストレージタイプのプレーヤー(IRIVER IFP-890は約88.5×36.2×27.3ミリ・約60グラム)よりも大きい。「HDD(シリコン)オーディオプレーヤーを使ってみたいけど、重たいのはイヤ。それに、5000曲もいらないけれど、CD20枚分ぐらいは持ち歩きたい」というユーザーの希望にぴったりハマる。

 大きさ・収録可能曲数ともに“ほどほど”のiPod mini。米国では2月に販売され、国内でも本来は4月に発売される予定であったが、生産が追いつかないために7月に延期されていた。iPodブランドと“ほどほど”加減で、日本でも大ヒットとなるか。

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