「iPod mini」の登場を4月に控え、ちょっとした買い控え傾向もみえるMP3プレーヤーの市場。そんな中で人気を集めているのがクリエイティブメディアのHDDプレーヤー「MuVo2」だ。HDD容量といい、サイズといい、iPod miniと真っ正面から競合することになるモデルだが、その使い勝手は?
MuVo2の正式名称は、「Creative NOMAD MuVo2」。「ミューボ ツー」ではない。2はちょっと上にずれていて、“正方形”を意味する「ミューボ スクウェア」が正しい読み方だ。また「第二世代のMuVo」という意味もあるらしい。
まず、本体とパッケージの内容をチェックしてみた。本体は“スクウェア”という名前の通り、ほぼ正方形(67×66.5×20mm)をしている。背面にはネジ穴などもみえて少しチープな印象も受けるが、クリア素材を用いた前面のデザインには高級感がある。ELバックライト付き液晶ディスプレイは3行分の表示が可能で、もちろんID3タグの日本語表示にも対応している。重量は約101gだ。
楽曲はフォルダ単位の管理も可能で、アルバムなどをフォルダごとに整理しておける。また、m3uプレイリストにも対応。プレイリストは、後述のPCソフトを使って作成できるが、本体に転送すると「プレイリスト」フォルダにまとめて保存されるため、やはりフォルダ管理画面から選択することになる。
これらの操作は、前面にあるホイール型ボタン(もちろん回らない)と電源ボタンで行う。電源ボタンは再生/一時停止を兼ねており、電源のオン・オフは長押し。またホイール型ボタンは、左右が頭出し、上下が音量、そして中央部分が「MENU」表示となっている。MENUを出した後は、左右で項目を移動し、電源ボタンで決定。説明書なしでも、ちょっといじっていれば使えるだろう。
ただ、操作ボタンはちょっと小さめで、指の大きな人にはちょっと操作しづらい。そのうえ、付属のカバーにMuVo2を入れて持ち歩こうとすると、操作部が完全に隠れてしまう。
そんなときは、オプションのFMチューナー付きリモコン「FMワイヤードリモコンが便利だ。電源のオン・オフや各種操作にくわえ、ボイスレコーディングやFMチューナー機能も使えるようになる。できれば標準装備にしてほしいところ。価格は、クリエイティブオンラインショップで4380円だ(オープンプライス)。なお、リモコンを使用する際は、本体のファームウェアをアップデートする必要がある。
さて、MuVo2の特徴であり、またiPod miniにないメリットとして、バッテリー交換が容易という点が挙げられるだろう。本体背面のカバーをずらすだけで、四角いバッテリーにアクセスできるうえ、交換バッテリーも販売されているから(直販サイトでは5780円)、長時間使いたい人はもう1つ購入するのも手だ。重量は22グラムと軽く、持ち歩いても苦にはならない。
ただ、一日中音楽を聴いている人でも、バッテリーは1つで十分かもしれない。というのも、MuVo2は思ったよりバッテリーの持ちが良いからだ。カタログ公称値は最大14時間。実際に、一日中再生しっぱなしにしてみたところ、ちょうど12時間でバッテリー切れとなった。対するiPodは10時間半(別記事を参照)だから、1時間半ほどMuVo2のほうが長持ちすることになる。
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