今回の5機種のうち、特に小型軽量を実現しているのがソニーのEBR-S8MS。電池込みでも94グラムと非常に軽量で、胸ポケットに入れておいても負担に感じない。次いで小さいのが、SIIのSR-M7000だ。
旅先の街角でちょっとしたことを調べたいときは少しでも小さいほうが扱いやすいし、上着のポケットに忍ばせられるようなサイズなら、屋内や屋外、あるいは立ったままでも、いつでも取り出してさっと調べ物をすることができる。
しかし、小型化を実現するためにこれら2機種のキーボードは小さく、液晶もそう大きなものを搭載していない。実際、どれだけの影響がキーボードと液晶に出ているのだろうか。
EBR-S8MSのキーボードは、キーというよりはボタンといった表現がピッタリくる。ボタンも今回の5機種では最小。カチッカチッといったクリック感があるので「キーを押した」という感触はあるが、ストロークはごく浅い。なんにせよとにかくキートップが小さいので、この辺りは好みが分かれる。さっと取り出して手軽に利用できる大きさなのは確かだが、入力に快適さは期待しない方がいいだろう。
SR-M7000のキーボードはEBR-S8MSとは違い、「キーボード」と表現すべき押し心地を持つ。四角い文字キーは、厚みの割にはストロークが深めな感触で、辞書切り替えキーや戻る、決定キーなどは文字キーとは少しサイズと感触が変わっている。立ったまま使う際、手のひらで抱えて親指で入力することを考えると、「−」と「スペル」キーの幅が狭く、さらに左右の下方いっぱいまでキーがレイアウトされているところがややマイナスか。
EBR-S8MSでキーボードの小ささを補うのがソニー製品でおなじみのジョグダイアル。上下のスクロールに加え、押し込みが決定ボタンの役目を果たす。若干奥まっているためやや押し込みにくく感じるが、利用しているうちに慣れるだろう。
SR-M7000に用意されているのが、片手でも操作できる2WAYキー。本体左上に十字キー、戻る、決定/訳、その横に同じサイズで例文解説、ジャンプキーが用意されている。キーボードがしっかりとしたストロークを備えているのに対して、こちらはカチッカチッとくるボタンタイプでサイズも小さめ。あくまで補助操作用として使うことになるが、立ったままでの操作性向上に一役買っていることは確かだ。
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