MDやFM/AMチューナーも搭載する日本ビクターの「NX-DV3」は、同社の製品ジャンルとしてはシステムコンポに分類されるようだ。たしかに、オーディオCDからMDへの録音、チューナーからのエアチェックなど、さまざまなソースの音楽を扱える。ただし、それだけではなく、光学式ドライブにはDVD/CDプレーヤーを採用し、D2映像出力でテレビへも接続可能だ(S1/S2、コンポジット出力も装備)。さらに、そのDVDを楽しむ際に、気軽にサラウンド音響を楽しめるような機能も搭載している。
それが、ビクター独自の4chフロントサラウンド「√4(ルート・フォー)」である。
「NX-DV3」ではほかのシステムシステムで見られるようなメインのスピーカー2本に加え、補助的な役割を果たす小型スピーカー2本も付属している。つまり、この4本のスピーカーをフロントスピーカーとして設置し、サラウンド再生を実現するわけだ。製品はこのスピーカー4本とセンターユニットで構成。センターユニットには、DVD/MDユニット、FMチューナー、そして、4chパワーアンプが内蔵されている。本体前面はシーリングドア(カバー)つきで、開閉は手動だ。また、MDはスロットイン、DVD/CDはトレイ式となっている。
小型スピーカーはいわゆるサラウンドチャンネルとして扱え、一般的な5.1chシステムと同様に後方に設置してもかまわない。しかし、この製品に限っては、それは付随的な用法であり、むしろフロントへの設置のほうが標準なのだ。
スピーカーポジションは3パターンが想定され、それぞれに応じたスピーカー出力モードが用意されている。このうちから自分の環境に合ったポジションを選び、システムに設置パターンを指定してやる。スピーカーポジションの設定は、いったん電源を切り、本体前面の「SURR SPEAKER POSITION」を押すと現在の設定が表示されるので、数回押して目的のモードに切り替えればいい。
スピーカーポジションの「パターン1」では、サラウンドスピーカー2本を接近させて、センターへ横置きする。「パターン2」はフロントスピーカーの脇に立てて置く方法。そして、「パターン3」が後方左右へ置いて使うケースだ。
前述したとおり、本来は正統派となるべき「パターン3」が付随的な扱いとなっているのは、どうもフロント2chの重視というスタンスからのようだ。この製品で採用されているサラウンド方式「√4」では、「パターン1」のように耳の幅に配置された2本の小型スピーカーへ、センター成分とサラウンド成分を受け持たせることを基本とする。
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