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デジタル放送の2番組同時録画に対応した新世代機――新「Wooo」を試すレビュー(4/4 ページ)

» 2005年09月19日 06時06分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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 録画予約は。電子番組表や番組検索から番組を選択するだけで行える。必要に応じて録画モードを変更するだけで(「レコーダー1」での録画予約のみ)、それ以外の使い勝手は一般的なHDD+DVDレコーダーと変わらない。番組放送時間の変更にも対応するが、デジタル放送の場合はリアルタイムで更新される電子番組表を参照するため、とくに設定する必要はない。

 録画予約で気になったのは、電子番組表や番組検索から録画予約する際に、日付けや開始時間/終了時間の変更が行えないほか、その場で毎日、毎週といった繰り返し録画の設定もできないこと。そのまま最後まで予約して、改めて予約一覧から訂正を行えば良いのだが、連続ドラマなど繰り返し録画を行う人も多いだろうから、この点は是非改善してほしい。

 録画時に放送の音声モード(モノラル、ステレオ、2カ国語)の切り替え位置にチャプターを自動設定し、本編だけの連続再生などを可能にする「とばし観」は、地上デジタル放送の録画時にも有効だ。おもしろいのは再生時の動作を選択できる点で、CMと判断した部分を単に飛ばしてしまう「スキップ」と、早見再生する「サーチ」が選択できる。「とばし観」は録画内容自体には影響を与えないし、編集作業にも役に立つので、常にONにしておいても悪くない機能だ。

photo 「とばし観」は細かく動作設定が可能。録画設定だけも「する」にしておくと、何かと便利そうだ

 編集機能は、カット編集、チャプターの設定、プレイリスト作成機能などを備えているが、プレイリスト作成はTS/TSXモードで録画した番組では利用できない。またダビングも、コピーワンスの番組を含んだプレイリストからは行えなので、デジタル放送録画ではプレイリストの利用価値はなさそうだ。製品の性格付けを考えると、編集機能はカット編集のみ、と思っていたほうがいい。

同じ番組をダブル録画すると?

 今回は、メーカー側から試作機としての不具合点もきちんと説明があった上での試用となったため、画質やダビング性能などに関する厳密な検証は避けた。ただ画質に関していえば、今回はハイビジョン対応の26インチ液晶テレビ「ビクターLT-26LC60」をHDMI接続で、また液晶プロジェクターの松下「TH-AE500」をD4接続で検証に利用したが、最終的な映像出力に関しては全く不満は感じなかった。

 i.Link端子を持たない「DH250W」の場合、最終的な保存メディアはDVDのみで、いずれにしてもSD画質にダウンコンバートする必要がある。それでもソースが高品質であるメリットは大きい。たとえば同じ番組をデジタル放送(HD)とアナログ放送でそれぞれXPモード録画して比べてみるとはっきり違う。ソースがハイビジョンだったほうは、DVDへ保存したものを見ても、一瞬HD映像かと勘違いしてしまうくらいだ。

 また、ダブルデジタルチューナーの本機であれば、同じ番組を同時にハイビジョン録画し、片方をDVDへダビングして、HDDにもハイビジョン映像を残すことができる。ただし、電子番組表で予約する際、同じ番組を2つのレコーダーで録画するようには指定できず、片方は手動で録画設定する必要が生じる。この点は、メーカー側がコンテンツホルダーに配慮した面もありそうだが、少しもったいないように思う。一方、検討が開始されているコピーコントロールの緩和を早急に進めてほしいところだ。

 とはいえ、ダブルデジタルチューナーはやはり魅力的。ハイビジョン対応の大画面テレビを所有している人なら、とりあえず見るだけで十分だと思う番組もアナログ放送を録画する気にはならなくなるかもしれない。となれば、やはりダブルでないと対応できなくなるのかな? というのが本音だ。

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