――中長期経営方針説明会ではカンパニー制の廃止がアナウンスされていましたが、コネクトカンパニーは現在どのような状態になっているのですか? それともう1つ、音楽配信サービスのMoraを運営しているレーベルゲートとは資本関係(ソニー・ミュージックエンタテインメントとソニーコミュニケーションネットワークが出資している)こそあるものの、厳密な意味ではソニーのグループ企業ではありません。Moraとの連携はどのように進めていくのでしょうか。
長島氏:10月1日に中長期経営方針説明会を受けた形での組織変更が行われましたが、コネクトカンパニーは変わらずに本社直轄組織として残っています。
レーベルゲートとの関係ですが、以前から密に連絡を取り合っており、それは今後も変わりません。辻野(コネクトカンパニー コ・プレジデント)がレーベルゲートの役員を務めている事もありますし、関連性は以前より密になっていると考えています。私たちの目指すところとレーベルゲートの目指すところは限りなく一致していると認識しています。
Aシリーズで実装した「アーティストリンク」のような機能はレーベルゲート側でも提供するサービスの1つとして考えていますし、Mora用プリペイドカードについてはマーケティング面での連携も行っていく考えです。今後も、より密な関係を続けていくつもりです。
――新商品の発表会では「今後はオープンなアプローチをとっていきたい」という発言がありました。他社との連携ももちろん、ATRACやOpenMGという自社技術にも固執しないという話でしたが?
長島氏:ATRACについては高い圧縮効率と高音質を両立するフォーマットですから、これからも伸ばしていきたいと思っています(同社はA&V フェスタ 2005にATRAC3plusをベースとしたロスレスのATRAC「ATRAC Advanced Lossless」の展示を行っている 関連記事)。ただ、ユーザーの目線から考えれば、ネットワーク化が進むとコーデックやDRMによって ユーザーを囲い込むという考え方は、意味を成さなくなってしまいます。”
ATRACにはATRACの良さがありますが、それだけしか使えないということでは、適切ではないと考えています。コーデックやDRM、ファイルフォーマットを含めた幅広いサポートを行っていくことで、ユーザーの利便性を高めて“ウォークマンのファン”になって頂ければと思います。その上で結果的にATRACを選んでいただけば一番ありがたいのですが(笑)
(後編に続く)
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