では、各画調モード(カラーモード)のインプレッションをお伝えしていこう。
・リビングモード
前述したシネマフィルタは、特定周波数の光を削ってスペクトラムのバランスを整える。このため光量が減ってしまい、投影像は暗くなる。そこで、シネマフィルタを取り外した画調モードが2つ用意されている。
このうちダイナミックは、ホワイトが黄緑に寄るなど、高圧水銀ランプのクセがそのまま出てくるため、明るい部屋で映像を投影したい時以外には勧められない。この時の光量は1600ルーメンとかなり大きい。
実際に映像を鑑賞するためのモードで明るい設定というとリビングモードになる。ランプパワーは高になるため、ファンノイズは増えるが、このモードでも相当に明るい。1000〜1200ルーメン程度の小型データプロジェクター並の明るさだ。
派手で落ち着きがないモードではあるが、ダイナミックのような極端な色かぶりはないため、スクリーンに直接照明や窓からの漏れ光が当たらないなら、そこそこの絵が明るめの部屋でも十分に見える。
テレビ的にスポーツ番組などを楽しむ際には、なかなか良いモードと言えるのではないだろうか。
・シアターブラック1
ランプパワーを高のままにしたシアターモードも備えるTW600だが、静かなシーンが多い映画などでは、ややファンノイズが気になる。完全に遮光して照明も落とした部屋で見るなら、シアターブラックがオススメである。そのなかのシアターブラック1は、TW600の画調モードの中でも、もっともオススメしたいモードだ。
モニタライクな絵作りで強調感や色のシフトが少なく、明暗のトーンも自然。色温度は6500度。ナチュラルと比較すると、暗部を引き締め気味に引き込んでいるようにも見えるが、業務用基準モニタの暗部トーンに近いチューニングになっており、特別に黒を沈み込ませているわけではない。
暗い部屋で映画やハイビジョン放送を見るなら、まずはこのモードを試してみるといい。どんな場面にでもまんべんなく合う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR