オプションでは、さらに広角での撮影を可能にするワイドコンバージョンレンズ「GW-1」も提供されている。倍率は0.75倍で、35ミリ判換算で21ミリという広角撮影が可能になる。アダプターとフードも付属する。本体サイズは大きくなり、薄型のメリットが失われるが、コンパクトデジカメでは普段味わえないダイナミックな写真が写せる。こちらは1万5750円だ。
画像の再生には背面の再生ボタンを押す。電源オフの状態でも、再生ボタン長押しで液晶モニターのみが点灯し、画像を確認できる。再生ボタンをもう1度押すとレンズがせり出し、撮影が可能になる。撮影中であれば、十字キー左のクイックレビューボタンを押せば、最後に撮った画像が表示される。
サムネイル表示は9コマまで。3コマ表示では、中央に大きめのサムネイル、左右に前後のコマが小さく表示され、次々と画像を探すのに適している。前面/背面ダイヤルでも画像送りが可能で、最初は荒い画像が表示され、続いてきちんとした画像が表示される仕組みで、画像送りの速度は速いのでストレスは感じない。
拡大表示は最大8倍まで。ズームボタン上を押し、拡大再生をした場合、OKボタンを押すと一気に最大倍率まで拡大されるので、ピントやブレの確認で役に立つ。拡大再生時、前面ダイヤルで拡大倍率の変更も可能だ。
再生機能は標準的で、特に目新しい機能はない。液晶は約21万画素と高精細で視野角も広いため、画像の確認には向いている。
GR DIGITALは、銀塩GRシリーズを使ったことのない身からしてみると、使いやすく、高度な撮影にも対応、写りも素直なコンパクトデジカメという印象だ。単焦点のコンパクトデジカメは非常に少なく、キヤノンの「IXY DIGITAL L」も、「L3」になって光学ズームを搭載したため、「明るい単焦点、しかも広角レンズ」というのはほかに得難い特徴だ。
単焦点レンズゆえに、28ミリ・F2.4という高いレンズスペックながらもコンパクトサイズを実現。レスポンスもよく、気軽に持ち歩けるうえに、気持ちよく写真が撮れる。手軽に取り出せるので、デジタル一眼レフカメラのサブカメラとしても適していそうだ。
GR DIGITALは28ミリの広角レンズを搭載しており、同じく8メガピクセルCCD・28ミリスタートのレンズを搭載したキヤノンの「PowerShot S80」と位置付け的にはライバル関係になりそう。PowerShot S80も高度な撮影が可能な優れたカメラだが、光学3.6倍ズーム、豊富なシーンモードなど、より一般ユーザーの利用を想定したモデルだ。
それに対してGR DIGITALは、シーンモードも「文字」と「音声」しかないストイックさで、広角の単焦点レンズもふまえ、写真にこだわりのあるユーザーの方が向いており、むしろ動画モードを省いてもよかったように思える。
広角レンズは使いこなしが難しいが、いつでもポケットに入れて持ち歩き、いろいろと撮影を楽しみたくなる、そんなカメラがGR DIGITALだ。
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