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デジタル放送を2層メディアに残せる――パイオニア「DVR-DT90」レビュー(2/5 ページ)

» 2005年12月13日 20時32分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 同機の最大の特徴は、DVD-R DLのCRPM対応メディアをサポートし、デジタル放送の録画を可能にした点。メディア側は既に三菱化学メディアが販売しており、機器側の対応を待っている状態だったから、その意味では貴重な製品といえる。もちろん、ダビング時はSD解像度にダウンコンバートする形になるが、もっとも高画質のXPモードでも最大1時間51分のダビングが可能。CMが入る地上波デジタル放送なら、2時間枠の番組をXPモードでDVDへダビングできる。なお、HDDにデジタル放送をTS録画した場合もフレーム単位の部分カット編集が行える。

 もう1つ特徴的なのが、電子番組表のHD表示対応だ。デジタル放送、地上波アナログ放送ともに一覧性の高い“ラテ欄タイプ”で、広告の入らないデジタル放送では最大7局、3時間分の番組が一覧できる。Gガイドを採用しているため、広告の入る地上波アナログ放送でも最大5局、3時間分の番組が一覧可能だ。さすがにHD解像度(1920×1080ピクセル)をフルに活用した、というものではないが、競合製品と比較すると一覧性も情報量も格段に良好だ。ページ単位でのスクロールもサポートしており、操作性も悪くない。録画する番組は番組表を眺めて決める、といった人には非常に魅力的だろう。

photo 地上波デジタル放送の電子番組表。お好み表示用に表示するチャンネルを絞り込めば、このように関東の主要キー局が一覧できる。スクロールなどの動作は俊敏という印象ではないものの、1画面あたりの情報量が多いので苛立ちを感じるようなことはない
photo こちらは地上波アナログ放送の電子番組表。Gガイドを採用している関係もあって一度に表示できるチャンネル数は5局になるが、それでも一覧性は高いほう。情報量とのバランスもいい

新GUIと高度な予約録画機能

 旧モデルに相当する「DVR-920H-S」から約1年のブランクがあったこともあり、GUIや予約録画機能は大きく変化した。ソフトウェアのベースになったのは、2005年3月に発表した「DVR-530H/555H」で採用済みの新GUI。東京大学先端技術研究センター(RCAST)と同社の「ユーザビリティ・ラボ」が共同開発したもので、DVD単体レコーダーのUIを引きずっていた感のある「DVR-920H-S」と比べると、使い勝手は大幅に向上している。

photo 「ディスクナビ」(録画済み番組一覧)。1画面4番組表示のサムネイル付きと、1画面8番組のリスト形式(写真下)が選択できる
photo リスト形式の場合のみ下部に選択した番組の詳細が表示されるようになっており、再生済みなら、どのあたりまで再生したか確認できる。電子番組表による予約が主体で、録画番組には番組名が付加される現状ではリスト形式の方が便利そうだ
photo 「ディスクナビ」では、方向キーの左ボタンで番組のソート(写真)、右ボタンを押して操作(再生、消去、編集)を選択できる。複数番組を選択して一括削除なども可能。画面表示のレイアウトとキー操作が一致しており、サブメニュー形式などより直感的に操作できる

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