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“プロの手調整”を超えた音場補正――ソニー ハイエンドAVアンプ「TA-DA9100ES」インタビュー(5/5 ページ)

» 2005年12月15日 02時41分 公開
[本田雅一,ITmedia]
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 金井氏自身「しばらくはブランニューの新機種を投入する必要はないでしょう」と話す。

 AVアンプには今後、次世代光ディスクにおける新オーディオフォーマットへの対応といったテーマもあり、それへの対応がどうなるか? といった点も注目されている。

 しかし、たとえばDolby Digital PlusをHDMI経由で転送する規格はまだ決まっておらず、実際に対応製品が出てくるのは2007年と言われている(これは開発するDolby自身のコメント)。またプレーヤー側に新音声フォーマットのデコーダが搭載されていれば、デコード後のリニアPCMデータをHDMI経由で転送することも可能だ。

 今回の新製品でDVD-Audioに対応し、HDMIの音声伝送にも対応した。またアナログ映像入力のHDMIへのアップコンバートが可能になるなど、最新のAVトレンドも盛り込まれている。アナログからデジタルへ、SDからHDへとトレンドが移り変わる狭間において、きちんと次への対応ができたことが、前述の金井氏の言葉につながっているのだろう。

photo DA9100ESのバックパネル。写真は試作機のもので、実際の製品はスピーカー端子が透明素材のものに変更されている。iLINKが2ポートになったことやHDMI端子の装備などの違いがある

 とはいえ、アンプの本職はスピーカーを気持ちよく鳴らすこと。その意味で本機が突き抜けた製品になっていることは間違いない。このレベルの完成度が他機種に伝搬すれば、“オーディオメーカーとしてのソニー”に対する見方も大きく変わっていくだろう。そう言えるほどにインパクトの強い製品である。

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