ITmedia NEWS >

“録り逃し”を防ぐソニーの新3 in 1――「RDR-VH85」レビュー(2/4 ページ)

» 2006年03月13日 22時06分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 基本のユーザーインタフェースは“XMB”導入前のスゴ録シリーズに準じるものだ。ほとんどの操作を4つの方向キーと「決定」「戻る」ボタンで操作でき、モノトーンの品の良い画面構成となっている。基本的な操作体系は「スゴ録」流の物だが、「おまかせ・まる録」といった自動録画機能は備えないため、メニュー構成などはVHS非搭載の「スゴ録」シリーズとは異なる。

photo 縦に並んだメニューレイアウトはスゴ録の伝統。モノトーンに近い落ち着いたカラーリングもソニーらしさを感じる部分だ
photo
photo 録画番組はサムネイル一覧とリスト形式が選択可能。どちらも6番組ずつの表示だが、リスト形式なら全ての番組名を一覧できる。並べ替え機能を備えるほか、6つのフォルダを利用して管理することもできる
photo 編集機能はチャプターベースで、部分消去(A-B間消去)も可能。ちなみにチャプターは録画時に指定間隔で設定することはできるが、本編とCM間に自動設定といった機能は備えていない
photo トレンドになりつつある高速起動機能も装備。高速起動では待機電力が大きくなるため、設定からオン/オフを選択可能。最後の電源オフから2時間のみ有効な設定もある
photo リモコンは見慣れた“スゴ録デザイン”。幅が狭く、片手操作も容易なタイプだ。手動による録画操作やDVDビデオ再生用の機能ボタンなどは下部のカバー内に収められている

スポーツ中継対応延長録画機能もサポートした予約録画

 電子番組表は「Gガイド」を採用した。最大7チャンネル/1時間分を一覧できるスタイルで、一覧性よりは情報量重視といった印象。15分、10分といった放送時間の短い番組でも見落としにくい。検索機能も備えており、細かいジャンル指定も可能なジャンル検索にくわえてキーワード検索も備えた。キーワードは最大8件を保存しておけるので、お気に入りのタレントの出演している番組を録り逃したくない、といった場合にはキーワード検索を活用すると良いだろう。

photo 電子番組表はGガイド。1時間ずつの表示だが、代わりに15分番組なども番組枠として省略されずに表示される。予約状況も表示され、この画面では重複する時間帯にHDDとVHSでの2番組録画が予定されていることがわかる
photo 検索機能はジャンルとキーワード指定をサポート。ジャンルも細分化されており、もちろん「スポーツ」といった大分類でも検索できる。キーワード検索は番組名だけでなく番組内容や出演者情報まで検索対象にしている

 録画予約は、HDD/DVD、VHSを一括管理するタイプで、録画予約時の操作も同じ。録画予約の項目で録画先にHDD/DVD/VHSのいずれかを選択するだけでいい。ただし、録画時間の重なる録画予約を行おうとした場合に空いているユニットに自動で割り振るといった機能は持っておらず、先に予約された録画予約を取り消して新たな録画予約を有効にするか、新しい録画予約を取り消すかしか選択できない。

 実際、HDD/DVDへの録画とVHSへの録画を同列に扱わない人も多いとは思うが、「空いているユニットに録画する」という選択肢があっても良いのではないだろうか。なお、HDD/DVDの録画予約をVHSへ、VHSの録画予約をHDD/DVDに切り替えることは可能で、電子番組表上でも録画予約は確認できるので、必要に応じて録画ユニットを入れ替える作業も比較的容易だ。

photo 録画予約はHDD/DVD/VHSを録画を一括管理できる。ただし、VHSでの録画予約は画面のように番組名情報が表示されないのが残念
photo 録画予約では録画先に「HDD」「DVD」「VHS」が選択可能。VHSを選択すると詳細設定が不可能(不要)になるのみで、ほぼシームレスに録画予約操作ができる。毎日、毎週といった繰り返しの録画予約をワンタッチで設定できる点も便利だ
photo 電子番組表で録画予約済の番組を選択すると、このようにHDDまたはDVD、VHS間で録画予約の入れ替えが可能だ。ただし、この機能は録画予約の一覧からは利用できない点に注意したい

 新機能となるのが、スポーツ中継の延長に対応する「スポーツ延長予約」、毎週予約で録画するドラマなどの放送時間拡大に対応する「ドラマ延長予約」だ。「スポーツ延長予約」は、録画予約時にプロ野球中継などによる放送時間遅延の可能性を検出すると、真っ先に録画延長の設定画面が表示される。このとき、30/60/90分の中から録画延長時間を選択するスタイルだ。

 「ドラマ延長予約」は、放送時間枠の拡大にのみ対応しており、開始時間の変更などには対応しない。今時は連続ドラマでは最終回のみ15分、30分延長といった場合が多いため、もっとも撮り逃しが多いパターンはカバーされている。機能的にはようやく……といった感もあるし、「ドラマ延長予約」もほかの「スゴ録」が備える「番組追従録画」ほど高度ではないのだが、旧モデルまではこういった番組延長に対する対応がまったくサポートされていなかっただけに、機能追加された意味は大きい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.