いつも通りほぼメディア一杯への高速ダビング時の所要時間と、PCでの簡易計測環境での書き込み品質のチェックを行った。使用したメディアは、太陽誘電(That's)の16倍速対応DVD-Rメディア、ビクターの6倍速対応DVD-RWメディア、比較的入手しやすい低価格な台湾メーカーの製品としてSmartBuyの16倍速対応DVD-Rメディアをくわえた。
ダビング時間は表のようになり、ほぼカタログスペックを満たしている。ファイナイズに要する時間が少々長い気がするが、とくに問題はないだろう。
DVD-Rへの書き込み品質は極めて優秀。低価格メディアであるSmartBuyブランドでも若干外周部に向けてPIエラーが増加傾向にあるだけで、エラーレート自体は全く問題ないレベルだ。TAも「Good」「VeryGood」のみであり、今回使用した2つのDVD-Rメディアに関してはまったく問題なし。最大書き込み速度をあえて8倍速に制限したメリットが出ているのではないだろうか。
DVD-RWメディアもエラーレートは問題のないレベルで、TAが少々気になるかな? といった程度だ。こちらは少々気になったので筆者の手持ちのDVDドライブやDVDプレーヤーで再生してみたが、メディアの認識に時間を要するということもなく、再外周部まで問題なく再生できた。
評価に用いたのは国内製造の定番、低価格メディアも比較的定評のあるメディアとはいえ、書き込み品質が優秀なことに変わりはない。取りあえず粗悪と呼ばれるメディアさえ使用しなければ問題はなさそうだ。
本文でも触れたように、本製品は予約録画やダビング機能にこだわった製品ではない。反面、操作体系はシンプルで、3in1レコーダーとしておさえるべきツボはおさえている。あえて「スゴ録」の名を冠することには疑問が残らないわけでもないが、今となってはソニーのDVDレコーダーの総称であり、ブランドを分ける必要もなかったのだろう。
VHSデッキ非搭載の「スゴ録」が備える自動録画の「おまかせ・まる録」機能は便利な反面、誰でも使いこなせるかというと疑問だ。優先順位という概念を理解しておく必要があるなど、必ずしも万人向けではない。もちろんこれは「おまかせ・まる録」に限らず、自動録画機能を備えるDVDレコーダー全般にいえることだ。DVDレコーダーのトップブランドである松下「DIGA」シリーズが、かたくなに自動録画機能を搭載しないのは、やはりそういう側面もあるからだろう。
本機のような製品は、VHSデッキからの買い替え需要が中心になるため、電子番組表からの予約録画を確実に……というレベルで十分だろうし、その意味で「スポーツ延長予約」「ドラマ延長予約」の2つに対応した本機は十分及第点をあげられると思う。登場直後ながら、競合性品と比較しても実売価格はリーズナブル。VHSデッキから3 in 1レコーダーへの買い替えを考えているライトユーザーには、安心してお勧めできる製品だ。
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