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「HDR」v.s.「HitPot」、HDDはテレビライフを変えるか?勝手に比較レビュー(4/5 ページ)

» 2006年07月08日 02時49分 公開
[岩城俊介, 芹澤隆徳,ITmedia]

「HDR」のEPGと録画機能

 HDRのEPGも、HitPotと同様に地上/BS/CS系専門チャンネルを区別なく表示できる“シームレスEPG”を採用する。スクロール速度を含めた操作レスポンスも以前使用していたTZ-DCH1000と大きく変わらず、不満は感じない。ただし、TZ-DCH2000および同1000で可能だった表示サイズの切り替えは行えず、6局/4時間半ぶんの表示で固定となる。なお地上デジタル放送の場合は、局により2〜3つのチャンネルが割り当てられているため、その分、一画面に表示できる局数は減る。

photophotophoto シームレスEPGを採用をするが、表示情報量は6局/4時間半ぶんで固定となる(画面=左)。チャンネル切り替え時に表示される番組情報はなかなか詳しいのだが、専有面積も多くちょっとじゃまに感じることもある(数秒で消えるが)。画面上部が5%ほど余っているので、表示窓はもう少し上に上げて欲しいのである(画面=中)。リモコンの「番組情報」ボタン押下で、詳細説明も表示される(画面=右)

 J:COM東京の場合、地上/BS/CS系専門チャンネル含めて3ケタのチャンネル番号が割り当てられている。チャンネル番号は、地上デジタル放送は0**(NHKデジタル総合は011、フジテレビは081など)、BSデジタル放送は1**/7**・8**・9**(BSデジタルデータ放送)、CS系専門チャンネルは2**(通常のCATVチャンネル)/5**(ペイパービューチャンネル)/8**(有料オプションチャンネル)などとなる。

 チャンネル切り替えには、チャンネル数が多いだけにいくつかの手段を用意する。まずは3ケタのチャンネル番号を数字キーで入力する方法(あるいは「1」とか「6」のみを押すと、地デジの該当チャンネルへ数秒後に切り替わる仕組みと、数秒の待ち時間を待たずに「数字」ボタン+「決定」ボタンで即座に切り替わる仕組みも備える)。

 そして地上/BS/CATVをシームレスに全チャンネルを順送り/逆送りボタンで切り替える方法、「お好み」ボタンで登録した好みのチャンネルのみを順送りする方法、数字キーにチャンネルを“短縮ダイヤル”のように割り当ててリモコンの「選局切替」ボタンを押したあとに直接選択できる方法などがある。

photophotophoto 好みのチャンネルを登録しておくと、リモコンの中央あたりにある「お好み」ボタンで、順送りにチャンネルを切り替えられる(画像=左)。放送波別に、リモコン1〜12の数字ボタンへショートカットも割り当てられる。リモコンの一番奥、電源ボタンの下にある「選局切換」ボタンを押すと画像中/右のような画面が表示され、数字キーでチャンネルを選ぶ仕組みだ(画面=中、右)。ただしボタンの位置(とくに「選局切換」ボタン)が悪く、使い勝手は今ひとつ
photophoto 付属するリモコン。ほどよく長く、グリップ性も決してよいとはいえないのが非常に残念。電池を手前側に入れるので、数字キー操作時は重量バランスがかなり悪い
photophoto 手前側のカバーを開くとi-Link機器操作用ボタンや、スロー、PIP(Picture in Picture:画面内に小画面で別の映像を表示する)機能用ボタンがある。テレビ視聴用として活用する学習リモコン、ソニー「RM-VL501」(写真=右)

 ところでこのリモコン。ほどよく長く、電池を手前側に入れるため重心がかなり手前に来る。そのため前方に配置する数字キーの操作時は重量バランスがかなり悪いのである。また、上記のチャンネル切り替え手段をもう一度確認していただくと分かるのだが、ワンプッシュで即座に該当のチャンネルに切り替える手段がない。「お好み」ボタンは惜しいのだが、見る機会の多い地デジ放送だけでも数字キーの「1」でパッと、「5」でパッと切り替わって欲しいのである。

 そのためテレビ視聴時には、例えばNHKデジタル総合へ“即座”に切り替えられる「1」+「決定」ボタンの複合信号を、ほかに1、2、4〜6、8以外の空きボタンに、例えば266チャンネルのディスカバリーHDに切り替わる「2」+「6」+「6」の複合信号を市販の学習リモコンの1〜12ボタンに登録して“自分仕様”に仕立てている。

「HDR」の録画予約と再生機能

 「HDR」の場合、録画/録画番組再生時は、自然に握って親指が届く位置に「十字キー」、「決定」ボタンや「再生」「スキップ」ボタンがあるため、リモコンの使い勝手はテレビ視聴時と比べると悪くはない。番組視聴中に「録画」ボタンを押すとそのままHDDに録画され、番組終了とともに録画も終了するなど、操作性やレスポンスもほどよく快適だ。

photophotophoto EPGで録画したい番組を選び、リモコンの「赤」ボタン押下で予約設定画面を呼び出す(画像=左)。前番組の延長などで放送時間が変更された場合も追従できる「時間変更追従」機能も備える。なお「イベントリレー」は、野球中継など番組が別チャンネルに延長される場合に予約が自動的に切り替わる機能となる(画像=中)。録画先には外部接続したレコーダーも選べる(画像=右)

 録画予約はEPGから指定する方法のほか、フリーワードによる番組検索も行える。EPGの放送時間情報が更新されると、それ追従して録画を行う「時間変更追従」機能を備える。EPGで随時指定して録画予約を行う方法のほか、「毎週」や「毎日」などの指定も行える。ただしこの場合は時間変更追従機能は有効とならない。

photophotophoto ジャンルとフリーワードから番組検索が行える
photophotophoto 録画済み番組のメニュー画面。6番組分表示できるテキストスタイルと画面付きのスタイルから選べる(画像=左、中)。なお番組消去はやや面倒で、メニュー画面から「編集」(リモコンの「緑」ボタン)を選び、「番組消去」→「消去するか否かの確認(しかもデフォルトカーソルは「いいえ」にある)」→「はい」を選択という方法で行う。しかも番組を複数選択して一気に消去するような使い方もできない(画像=右)

 また、レジュームや30秒スキップといった機能も備える。本機ではこのスキップ秒数を15秒/30秒/5分から選べるのがHitPotとの違いだ。なお、再生時の早送り速度が最大8倍速と遅いため、数十分以上の早送りを行う場合はこのスキップボタンを連打することで、単なる早送りより目的の再生時間帯に早くたどりつける副次的なメリットもある。

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