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手ブレ補正・顔認識付きの優秀ポートレートデジカメ――「FinePix F50fd」レビュー(3/5 ページ)

» 2007年08月20日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 ユニークなのが「ナチュラルフォト」と「高感度2枚撮り」。前者は通常のオートより早めに感度を上げてシャッタースピードを確保するという特徴がある。後者は高感度写真とフラッシュを使った写真の2枚を連写して好きな方を選べるというもの。

 オート、ナチュラルフォト、高感度2枚撮り、各種シーンモードではほぼ「フルオート」状態となり、ホワイトバランスの変更や露出補正ができない。

上キーを押すと露出補正へ。露出補正はもっと簡単にできるとうれしい
ホワイトバランスには蛍光灯が3種類あるほか、カスタム設定も用意されている

 自分でISO感度、ホワイトバランス、露出、測光パターンやAFモードをコントロールしたい人は「M撮影」(プログラムAEモード)か「A/S」(絞り・シャッタースピード優先AE)にする必要がある。

顔キレイナビやマクロはセットするとこのように大きな吹き出しで知らせてくれる

 M撮影モードなどでも、顔認識機能(顔キレイナビ)は可能だ。「顔キレイナビ」ボタンを押すとオン・オフできる。

顔を見つけたところ。人形の顔も結構斜めから認識してくれた
撮影後に「画像拡大チェック」を実行することも可能。顔を見つけた場合は、顔部分のアップが出てピントや露出のチェックができる。これはなかなかよい

 顔キレイナビはFinePix F50fdのウリのひとつ。もともと「顔キレイナビ」には顔の認識が高速で肌色もきれいに出ると評判が高かったが、今回はさらに横顔に近い顔や斜めの顔でも認識が可能となった。実際に試してみると、横顔は無理でも両目がなんとか見えていれば顔と認識してくれるのは非常にありがたい。肌色も健康的に出る。

 ただ、白熱灯の室内など、暗めの場所は苦手気味か。

 撮影後の画像確認時に、ピントをあわせた場所を自動的に拡大表示する「画像拡大チェック」機能もついた。顔を認識してれば、顔を中心に拡大画像を表示してくれるので、ブレやピンボケ、表情のチェックが即座にできる。

再生モードではサムネイル表示のバリエーションがよい。ここまで小さくみっしりとサムネイルを出すこともできる
メディアはxD-ピクチャーカードとSDメモリーカードの兼用スロット。好きな方を使えばよいのは便利

 メディアはxD-ピクチャーカードとSDメモリーカードの兼用スロットを採用。SDHCにも対応している。好きなメディアを使えばOKである。

非常に優秀なポートレートコンパクトデジカメ

 と、もともと彩度が高くて見目麗しい鮮やかな写真を撮れるFinePix F40fdに、CCDシフト式手ブレ補正が追加されてより薄くなったのがFinePix F50fd。

 高感度時の画質については、画素数を大幅にアップしたことで、他社製品に対する優位性は減ったが、その分画素数や手ブレ補正でのスペック的な見劣りは解消された。

 ボディのデザインもよくなり、快適に使える。

 つまり、富士フイルムならではの発色や絵の安定性、優秀な顔認識機能はとても魅力的であり、フルオートでのヒット率も高いので日常的に使うポートレート向けデジカメとしては非常に優秀で魅力的といっちゃっていいかと思う。

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