EPGは最大9チャンネル/7時間を一覧できる「インテリジェントテレビ番組ガイド」を搭載。画面左側を広告スペースが占めているのは残念だが、番組を「スポーツ」「ドラマ」などのジャンル別に色分けしたり、「チャンネル別番組表示機能」、パネル解像度に最適化したきれいな文字などで、使い勝手は着実に向上している。
チャンネル別番組表示は、任意の放送局を特定の時間帯で最大8日分(3〜8日で切替可能)表示するというもの。例えばゴールデンタイムの番組を一週間ぶん一気にチェックするときなどに便利だ。仕事で平日はいつも帰りが遅い人などにはオススメの機能といえる。また「探して毎回予約する」は、レコーダーの「シリーズ予約」と同じ使い方ができるほか、ドラマ最終回などの時間延長にも対応する。なお録画先としては、ビエラリンクによるDIGAへの録画指示のほか、S端子付きのビデオ出力を使ったシンクロ録画とIrシステムをサポートしている。
EPG関連でもう1つ特徴的なのが番組おすすめ機能だ。録画予約時などに視聴履歴を学習し、おすすめ番組があるとEPG上に☆マークを付けて教えてくれる。また、テレビ視聴中に「☆おすすめ」通知が表示されることもあり、リモコンの決定ボタンを押すとチャンネルが替わってその番組をチェックできる仕組みだ。
簡易的ながら2画面表示機能も備えており、例えばHDMI入力のBD映像を親画面で視聴しながら、子画面で放送中の番組をチェックするといったことができる。画面サイズの変更や音声出力の切替は不可で、また外部入力同士の2画面は表示できないなど画面の組み合わせに制限はあるものの、主な利用シーンには対応できるレベルだろう。
そのほかの付加機能としては、「アクトビラ ベーシック」やSDカード内の写真閲覧機能が挙げられる。動画サービスの「アクトビラ ビデオ/ビデオ フル」には未対応なのは残念だが、リモコンに「アクトビラ」専用ボタンが用意され、手軽にニュースや天気予報をチェックできるのはありがたい。例えば外出前に天気と花粉の飛散状況を調べ、「ナビタイム」で経路検索するなど、新生活を便利にサポートしてくれるはず。一方のSDカードスロットでは、内蔵BGM付きのスライドショー再生などが楽しめる。
「TH-20LX80」は、前回取り上げたソニー「M1シリーズ」のような面白みには欠けるものの、さまざまなインテリアに合わせやすく置き場所を選ばない。チルト&スイーベル機構で向きを変更できるため、(M1ではできない)目線より少し高い位置に置いたり、奥行きの短いラックにも設置可能だ。机の隅に置いて、テレビ兼PCのサブディスプレイとして使うといったシチュエーションにも柔軟に対応できる。
オーソドックスなデザインとは、裏を返せば“使い勝手を良くするために進化してきた形”といえる。それを改めて理解できる製品だ。
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